「注意の錯覚」「記憶の錯覚」「理解の錯覚」「自信の錯覚」「理由の錯覚」「隠れた才能の錯覚」という合計6つの心理的錯覚が紹介されている。具体的な事件と実験から、人間の認知のメカニズムの陥穽を明らかにしている。
私たちの誰もが錯覚から逃れられない。錯覚は心の働きと強く絡み合っており、いわゆる「直感」にも錯覚が入り込んでいる。
自分は十分注意を行き届かせることができる、自分の記憶は詳細で正確だといった、直感は間違っている。これら直感に盲目的に従うことは危険である。
1966年生まれ。心理学者 ニューヨーク・ユニオンカレッジ教授 ハーバード大学医学部等で人間の認知メカニズムや神経心理学の研究を重ねる。「見えないゴリラ」の実験は人間の認知メカニズムの陥穽を鋭くえぐり出し、心理学における最重要論文のひとつとなっている。『錯覚の科学』にてイグ・ノーベル賞受賞(2004年)
著者 ダニエル・シモンズ心理学者 イリノイ大学教授 ハーバード大学医学部にて、人間の認識、記憶、意識の限界をテーマとした研究を重ねる。1997年にハーバードでクリストファー・チャブリスと出会い、「見えないゴリラ」実験の共同研究者となる。イグ・ノーベル賞受賞(2004年)。
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章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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はじめに 思い込みと錯覚の世界へようこそ | p.7 | 3分 | |
実験Ⅰ えひめ丸はなぜ沈没したのか? 注意の錯覚 | p.11 | 42分 | |
実験Ⅱ 捏造された「ヒラリーの戦場体験」 記憶の錯覚 | p.61 | 39分 | |
実験Ⅲ 冤罪証言はこうして作られた 自信の錯覚 | p.107 | 37分 | |
実験Ⅳリーマンショックを招いた投資家の誤算 知識の錯覚 | p.151 | 37分 | |
実験Ⅴ 俗説、デマゴーグ、そして陰謀論 原因の錯覚 | p.195 | 34分 | |
実験Ⅵ自己啓発、サブリミナル効果のウソ 可能性の錯覚 | p.235 | 41分 | |
おわりに 直感は信じられるのか? | p.284 | 19分 |