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2012/04/09更新

最高のリーダー、マネジャーがいつも考えているたったひとつのこと

319分

6P

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リーダーとマネジャーの違い

リーダーの役割とマネジャーの役割は100%異なる。責務、出発点、必要な才能も違う。そして、両者について知らなければならない「たったひとつのこと」は、正反対である。

マネジャーの最も重要な職務は「部下の才能を業績に結びつける一番の方法を見つけ出すこと」である。部下一人ひとりの成功に専念する。一方、優れたリーダーの役割は「よりよい未来に向けて人々を一致団結させる」ことである。つまり、リーダーは未来に専念する。

優れたマネジャーの核となる才能は「他の人を成功させるために教育したいという本能」であるが、優れたリーダーを支える才能は「楽観主義と自我」である。リーダーは物事が今より良くなるという事を、本能的に、心の底から信じていなければならない。リーダーにとっては未来の可能性の方がはるかに力強い。それを実現するためには、できることはなんでもする。リーダーにそれ以外の選択の余地はない。

リーダーシップの鍵は、よりよい未来を思い描くだけでなく、それを実現させるのは自分しかいないと、己の全存在をかけて信じることにある。

優れたマネジャーが考えている「たったひとつのこと」

優れたマネジャーは「部下一人ひとりの特色を発見し、それを有効に活用すること」を知っている。

従業員はみな考え方、人間関係の築き方、学び方、何によって動くか、目標は何かといった点で異なる。優れたマネジャーは、部下を型にはめて作りかえようとするのではなく、それぞれの個性が活かせるように、彼らの役割や責任の方を作りかえる。

人材を有効活用するには、その人について以下の3つを知っておくべきである。
①強みと弱み
②引き金:ずばぬけて効果が高いのは「認知」である
③学習スタイル:分析、行動、観察型の3つのタイプがいる

優れたリーダーが考えている「たったひとつのこと」

個性の違いを超えて、人々みんなに共通する感情や要求をとらえる能力こそ、卓越したリーダーシップの核心である。個人の特色を発見して活用するのが優れたマネジャーだが、優れたリーダーはその反対である。

優れたリーダーは「普遍的なことを発見して、それを活用すること」を知っている。

よりよい未来へと人々を団結させる普遍特性は大きく5つにまとめられる。
①安全への欲求:死に対する不安
②共同体への欲求:部外者に対する不安
③明確さへの欲求:未来に対する不安
④権威への欲求:混沌に対する不安
⑤敬意への欲求:無価値であることへの不安

人の中の不安と欲求の相互作用を理解すればするほど、より有能なリーダーになれる。これら5つの内、最も重要なものは③である。未知のものに対する怖れを取り除き、未来を信じる気持ちに変える一番の手段は「明確さ」である。