ガンダム世代とワンピース世代の定義
・ガンダム世代
1979年のファーストガンダムのテレビ放映から1982年の劇場版三部作までの初期のガンダムブーム時代をティーンエイジとして育った世代。2011年時点で41〜51歳。
・ワンピース世代
漫画『ONE PIECE』の連載が開始された1997年から、その世界観が固まるアラバスタ編が連載されていた2001年までの時代をティーンエイジとして育った世代。2011年時点で23〜33歳。
ガンダム世代の特徴
・バブル崩壊、就職氷河期、山一證券等の金融破綻、デフレ不況を駆け抜ける
・リストラ等、つらい時代に生き残りをかけて戦っている
・価値観は「組織への従属」と「人類のニュータイプへの進化の憧れ」
・会社や出身大学といった「タテ社会」を生きている。
この世代は、組織は理不尽なものと理解しつつも、そこに所属することを良しとしている。組織全体が生き残りをかけている時には、個人の感情は押し殺してでも、組織に従うべきだと考える。「寒い時代だ」と感慨にふける美学のみが報酬である。
より贅沢な暮らしを手に入れるという願いを強く持った世代だったからこそ、現実世界に苦悩を感じている。
ワンピース世代の特徴
・飢えるという経験もバブリーな経験もない
・贅沢なワインも、一流ホテルも、グリーン車も知らない
・夜中でもコンビニに必要なものが揃っており、ネットで情報に接続し放題
・正社員で生活が安定する者は少数派。3年で会社を辞める場合が多い。
・価値観は「自由」と「仲間」、「自分が正しいと思うことを判断する」
・「ヨコ社会」、自分と自分の仲間たちの社会を重視し、会社への所属感は希薄。
この若い世代は、組織への所属よりも仲間への所属を良しとしている。そして、自分が正しいと考えた行動をすることが大切だと考える。
仲間と集まれるファミレスや居酒屋があって、携帯が常にそばにあれば、願いは満たされるため、現在は現実世界に対する悲壮感を感じていない。
ガンダム世代の憂鬱、ワンピース世代の反乱
日本政府の借金は、少しぐらい増税したところで到底返せない水準に突入している。国債の増加を反転させるには、大幅な増税が必要だが、何年も先送りにされている。これは借金を後の世代に返済させる団塊の世代、つまり「勝ち逃げの世代」のためである。
ガンダム世代は、勝ち逃げの世代と負の遺産を背負う若い世代との間で苦悩している。しかし、ガンダム世代は、表層的な問題解決に終始して、本質からあいまいに逃げる性向を持っているため、状況に苦悩すれど解決する力を持っていない。
そのような無能な世代に対し、ワンピース世代はやがて半旗を翻すだろう。