原発擁護派と再生可能エネルギー推進派がエネルギー論争を行う中で、それぞれの問題点を指摘し、現実的なエネルギーの安定供給とCO2削減を両立する方法論を説いている。
東日本大震災以降、原子力発電所を作ることは困難になった。一方で太陽光発電や風力発電などの自然再生可能エネルギーの利用についても、限界があり、それだけでエネルギーを賄うことは不可能である。
今後のエネルギー選択において、鍵となるのは天然ガスの積極利用である。天然ガスは、近年のシェールガス革命により、豊富にある。諸外国では天然ガスが積極的に利用されているにも関わらず、日本ではあまり意識されていない。
天然ガスは、石炭に比べCO2排出量も削減でき、発電所の発電効率も高めるために省エネ効果もある。今後は、天然ガスの調達コストを下げる努力を行い、積極活用することが望ましい。
著者 石井 彰
1950年生まれ。エネルギー・アナリスト エネルギー・環境問題研究所代表 石油天然ガス・金属鉱物資源機構特別顧問、早稲田大学非常勤講師・招聘研究員 日本経済新聞社記者を経て、石油公団で資源開発に携わる。1980年代末からは石油・天然ガスの国際動向調査分析に従事。ハーバード大学国際問題研究所客員、パリ事務所長などを歴任。
日経ビジネス 2011年10/17号 |
WEDGE |
週刊 ダイヤモンド 2011年 9/17号 [雑誌] 上武大学教授 池田 信夫 |
池田信夫blog 池田 信夫 |
Chikirinの日記 ちきりん |
週刊 東洋経済 2011年 8/6号 [雑誌] |
日経ビジネス Associe (アソシエ) 2012年 05月号 [雑誌] 日本総合研究所 主任研究員 松井 英章 |
THE 21 (ざ・にじゅういち) 2013年 04月号 [雑誌] |
日本経済新聞 一橋大学教授 橘川 武郎 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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まえがき | p.9 | 5分 | |
第一章 エネルギー問題がなぜ重要なのか 人類の命と文明を支えるカギ | p.17 | 24分 | |
第二章 技術革新の陰に化石燃料あり エネルギーは「量」より「質」で考える | p.57 | 26分 | |
第三章 虚飾にまみれたエネルギー論争 原発vs再生可能エネルギー対立の不毛 | p.101 | 26分 | |
第四章 知られざる天然ガスの実力 世界的「ガス革命」に乗り遅れるな | p.145 | 16分 | |
第五章 21世紀型の省エネとエネルギー安全保障 資源、地域の分散化がカギ | p.171 | 25分 | |
あとがき | p.212 | 2分 |