インド経済の主役である財閥の起源から発展の歴史を紹介している。タタ、ビルラ、リライアンスという3大財閥の特徴から、その他の中小財閥についてまで説明されている。財閥の過去を検証することによって、インドの外観を知る手掛かりとなる1冊。インドに興味のある人向け。
インド経済の主役は「財閥」という少数の家族達である。一説によれば「GDPの6、7割は財閥によって生み出されている」とまで言われている。
インド財閥の起源は、ボンベイ、カルカッタの2大都市で隆盛した「商人コミュニティ」にある。インド商人は、東インド会社、英国商人、インド政庁などの英国の権威を上手に捉えて大商人となる。やがて東インド会社の弱体化に伴う、金融自由化によって、工業投資し、財閥化していった。
成功した財閥の要因は、1990年代の経済開放後は、国策と戦略が一致しているかどうかであった。
著者 須貝信一
1973年生まれ。株式会社ネクストマーケット・リサーチ 代表取締役 外資系IT企業、インド関連コンサルティング会社取締役を経て、2009年8月に株式会社ネクストマーケット・リサーチを設立、代表取締役就任。インドを中心とした南アジア新興国経済のリサーチ、情報提供事業などを行う。経済誌などでの寄稿、連載多数。
日本経済新聞 編集委員 後藤 康浩 |
週刊 ダイヤモンド 2011年 10/8号 [雑誌] |
週刊 東洋経済 2011年 10/15号 [雑誌] |
日本経済新聞 2回目 BRICs経済研究所代表 門倉 貴史 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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はじめに | p.13 | 2分 | |
序章 インド財閥とは何か | p.17 | 5分 | |
第1章 財閥の起源と発展 | p.25 | 32分 | |
第2章 君臨する最大の財閥、タタ財閥 | p.79 | 25分 | |
第3章 復権を狙う、ビルラ財閥 | p.121 | 19分 | |
第4章 急成長を続ける、リライアンス財閥 | p.153 | 20分 | |
第5章 群雄割拠の中堅財閥 | p.187 | 23分 | |
あとがき | p.225 | 1分 |