世代間格差をはじめ、日本の社会構造が若年層にとって「不幸な」仕組みになっているのは事実かもしれない。しかし、実際の若者の毎日の生活を考えた場合、彼らは本当に不幸なのか?
26歳の社会学者が「幸せ」な若者の正体を取材し、解説している。現代に生きる若者の価値観を知るのに参考となる1冊。
現代の若者の生活満足度は、この40年間の中で一番高く、20代の約7割が今の生活に「満足」と答えている。
世代間格差という社会構造が若者にとって不幸であるにも関わらず、若者が幸福と感じるのは「これ以上将来は良くならない」から、今が幸福であると答えざるを得ないからである。
インターネットも携帯もあり、今の若者はそこそこの生活ができため、必ずしも不幸とは言えない。身の丈にあった生活は、時代に適合した賢明な生き方でもある。
著者 古市 憲寿
1985年生まれ。社会学者 東京大学大学院総合文化研究科博士課程在籍 慶應義塾大学SFC研究所訪問研究員(上席) 有限会社ゼント執行役 2003年慶應義塾大学SFCへ進学。入学当初はデザイン、CG、建築などアートっぽいことばかり勉強していたが、たまたま小熊英二の授業を履修してから社会学に興味を持つ。2005年から就職活動から逃亡するようにノルウェー国立オスロ大学へ1年間の交換留学へ。 2007年、SFCで出会った友人に誘われて有限会社ゼントで働きはじめる。同時に、東京大学大学院へ進学。ミーハー感覚で履修した本田由紀の授業で若者と労働に興味を持つ。 そして起業家論で修士論文を書こうと思っていた矢先、2008年になぜかピースボートに乗船することになる。そこでの経験があまりにも面白くてそのまま修士論文にしてしまう。さらに本にまでしてもらった。学術論文ともエッセイともルポとも言えない内容が賛否両論を呼ぶ。 現在は、大学院で若者とコミュニティについての研究を進めるかたわら、有限会社ゼントでマーケティング、IT戦略立案等に関わる。
PRESIDENT (プレジデント) 2011年 12/19号 [雑誌] |
エコノミスト 2011年 11/22号 [雑誌] |
週刊 ダイヤモンド 2011年 10/29号 [雑誌] ブックファースト 仕入企画担当 平井 直子 |
帯 慶應義塾大学教授 小熊 英二 |
日経ビジネス Associe (アソシエ) 2011年 11/15号 [雑誌] |
帯2 社会学者 上野 千鶴子 |
日本経済新聞 |
エコノミスト 2011年 10/25号 [雑誌] 福井県立大学特任教授 中沢 孝夫 |
日経 ビジネス Associe (アソシエ) 2012年 1/3号 [雑誌] |
BRUTUS (ブルータス) 2012年 1/15号 [雑誌] |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
はじめに | p.6 | 8分 | |
第一章 「若者」の誕生と終焉 | p.18 | 35分 | |
第二章 ムラムラする若者たち | p.70 | 29分 | |
第三章 崩壊する「日本」? | p.114 | 27分 | |
第四章 「日本」のために立ち上がる若者たち | p.154 | 25分 | |
第五章 東日本大震災と「想定内」の若者たち | p.192 | 24分 | |
第六章 絶望の国の幸福な若者たち | p.228 | 28分 | |
補章 佐藤 健(二二歳、埼玉県)との対話 | p.270 | 17分 | |
あとがき | p.295 | 3分 |
ある基準をもって人間社会の構成員を階層化した際に、階層間格差が大きく、社会的地位の変化が困難、社会移…
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現代の若者の生活満足度は、この40年間の中で一番高く、20代の約7割が今の生活に「満足」と答えている。
2011-11-30
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