自由が丘にあるユニークな出版社「ミシマ社」社長が、創業からのエピソードを語っている。「目先」の利益を追い求め、効率化だけを目指して苦しんでいる出版業界に疑問を投げかけ、読者に一冊の本を届けるという原点回帰を唱える。
創業時の苦労やものづくりにとって大切なことまで、本に込められた熱い想いに感動できる1冊。
「計画と無計画のあいだ」を揺れ動いているとき、人は初めて自由を感じうる。
一度起こったこと、不況といわれる時代環境、偏差値や収入や年齢といった数字も、全部計画線の内側に入れてしまえばいい。その分、数字では絶対に測りえない無計画線を延ばしてやる。それは間違いなく、世界の広がりをもたらす。
著者とミシマ社は計画線にこだわるよりも、無計画線を延ばそうとしながら駆け抜けてきた。その結果、世界とつながるような感覚を少しずつもてるようになった。
著者 三島邦弘
1975年生まれ。株式会社ミシマ社 代表取締役社長 出版社2社で、単行本の編集を経験したのち、2006年10月、単身、株式会社ミシマ社を設立。現在は7名のメンバーとともに、「原点回帰」を標榜した出版活動をおこなっている。直取引、手書きの「ミシマ社通信」といった独自の営業スタイルも注目されている。
帯 神戸女学院大学 名誉教授 内田 樹 |
週刊 ダイヤモンド 2011年 11/26号 [雑誌] ブックファースト 仕入企画担当 平井 直子 |
ビジネスブックマラソン 土井 英司 |
週刊 東洋経済 2011年 11/5号 [雑誌] |
WEDGE |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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はじめに | p.2 | 7分 | |
1 それでも会社は回っている | p.19 | 9分 | |
2 始まりは突然に | p.35 | 5分 | |
3 自由が丘のほがらかな出版社、誕生 | p.45 | 10分 | |
4 凸凹メンバー集まる | p.63 | 13分 | |
5 手売りですが、なにか。 | p.87 | 14分 | |
6 世界初!?仕掛け屋チーム | p.113 | 9分 | |
7 この無法者たち! | p.129 | 13分 | |
8 野生の感覚を磨くのだ | p.153 | 17分 | |
9 原点回帰ってなんだろう? | p.185 | 16分 | |
10 一冊入魂! | p.215 | 10分 | |
11 計画と無計画のあいだ | p.233 | 10分 | |
あとがき | p.252 | 4分 |
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創業の苦労やものづくりに対する姿勢に学ぶことが多い上、何よりユニークなストーリーが面白い。これは良著ですね。「ミシマ社」のファンになりました。
2011-11-30
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