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リンク経済の到来

オンラインメディア「ハフィントン・ポスト」は、キュレーションのモデル的存在である。2009年6月から1年間で、ニューヨーク・タイムズ紙のウェブサイトがユニークユーザー数を約200万人増やしたのに対し、ハフィントンはユーザー数をこの2倍増やした。ハフィントンの成長の秘密は次の3点である。

①ハフィントン・ポストは、巧みにブレンドされた三種類の異なるコンテンツから成り立っている。報酬を払っている記者と編集者が書く記事が全体の約6割、残り4割は別のところで発信された記事とリンクで埋められている。

②著名なライターや有名人、ブロガーなどが記事を寄稿している。ブロガーの記事はハフィントン・ポストのスタッフがキュレーションしている。

③ハフィントン・ポストの編集者が、話題性があり斬新なコンテンツをウェブ上で探し回り、ダイジェストを目立つレイアウトでアップしている。

ハフィントンは、いわゆる「リンク経済」の結果、大きな変化がやってくることを語っている。「既存のメディアは新しく登場したニュース・アグリゲーターを追い払うことは、自分達のサイトへの膨大なアクセスを失うことになる」としている。

様々なコンテンツを集め、ミックスし、複数のソースからのコンテンツを、見事に編集されたウェブページにして、一つにまとまった集合体を作り上げる。このやり方は明らかに読者から支持されている。

大手パブリッシャーも続々とハフィントンが新しく開発したハイブリッド・モデルに移行してきていることから、ハフィントンの「リンク経済」は勝利しつつあるように思える。

最終的にコンテンツの未来はコンピューター対人間の戦いになる。ハフィントンは「人間の手になる編集を超えることなど不可能である。情熱に従って動くエディターがすべてである」と語っている。

検索は過去の遺物になった

様々なジャンルを代表する60人にインタビューした結果、浮かび上がった真実は「人類がつくった機械では未来をフィルターできない、人間の手が絶対に必要」ということである。

検索は過去の遺物になった。インターネットが図書館的機能を果たしていた時代には検索も有効だった。しかし、今日、図書館の書架にはあらゆる情報が詰まっている。なんの分類も決まりも理屈もなく、データのカオス状態である。しかも、これはまだ始まりである。

インターネット上のデータ量があまりに多いために、信用できる方法は、次第に、未加工のデータ検索からソーシャル・キュレーションに移行していく。