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2012/03/06更新

脳が冴える勉強法―覚醒を高め、思考を整える (NHK出版新書 369)

  • 築山 節
  • 発刊:2012年1月
  • 総ページ数:200P

150分

2P

  • 古典的
  • トレンドの
  • 売れ筋の
  • すぐ使える
  • 学術系
  • 感動する
  • ひらめきを助ける
  • 事例が豊富な

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脳を目覚めさせる

脳が冴えている状態にあると、適切な思考や判断が次々に思い浮かび、高揚した気分で仕事に向かえる。勉強をすれば、いつもより速く問題を解くことができる。「脳が冴えている状態」を計画的に作り出せば、効率的に勉強ができる。

脳が冴えている状態にするには、以下の方法がある。

①体をよく動かす
運動によって、脳全体に血液が巡りやすくなる。体を動かすことで、脳の活性度を高めることができる。

②簡単な作業をする
手を動かして作業をし、小さな成功体験を得る。それを繰り返すことにより、小さな「快」が得られる。これが脳に軽い興奮状態をもたらし、脳が活き活きと働く。
脳は変化に対応することによって活性度を保っている面もあるので、変化をつけながら作業を連続させていくと、脳が冴える状態を作りやすい。

③時間の制約をつくる
緊迫感や切迫感は脳に興奮をもたらし、活性度を高める。

脳が冴える勉強法

脳の覚醒度を自分でコントロールする時には、次の2つの前提条件がある。

・覚醒度がピークの状態は、多くても一日2〜3回しか作れない
・覚醒度がピークの状態は、長くは続かない

ピークの状態が必ず勉強時間の中にあるようにすることが大切であり、以下のような流れにすれば良い。

①体を動かし、脳の血流を良くする
②片付けなどの簡単な作業を行い、作業興奮を起こす
③前日の復習など「できる勉強」を行い、覚醒度をピークに向わせる

脳を眠らせる

脳の覚醒度を下げる(睡眠に向わせる)方法は次の通りである。

①体内の温度を上げる
体内の温度を下げようと逆に、脳と体が不活発になる。
・ゆっくり入浴する
・体が温まる程度の運動をする

②明るさを低下させる
目に光源が直接入らない状態をつくる。

脳の回路を効率化させる

脳神経細胞がつくるネットワークの同じ部分に繰り返し電気信号が走ると、関連するシナプスの強度が上がり、情報伝達の効率が良くなる。そのために、忘れにくい記憶ができたり、能力が向上する。

勉強において、重要なことは意識によらず「反射的にできる状態」にすることである。そのために「反復訓練」は有効である。脳が使えるエネルギーは限られている。同じ思考や計算、行動をするにも、反射的に行えるようにすれば、省エネ化でき、より難しいこと、応用的なことに進むことができる。