内面的な強さが必要
世界を征服するより、自分を征服する方が難しい。実は誰よりも厄介で、気まぐれな存在が自分自身である。感情の起伏にしてもコントロールするのは難しい。
しかし、内面をコントロールできなければ、他者や社会を、真っすぐに正しく見つめることはできない。内面のゆらぎは、そのまま視線のゆらぎとなる。
内面のコントロールとは、感情、思考、言葉、行動という4つのコントロールである。特に難しいのが感情のコントロール。いかに穏やかに、平常心を保ち続けられるか。
社会で生きながら自然体でいることは難しく、意識的に努力しなければならない。そのためには内面的な強さが必要であり、強さを身に付けるには忍耐が求められる。それを理解しながら、時間をかけて内面的な成熟、強さを培っていく必要がある。
自身の成長実感こそが幸福感を生む
生きていく上での最大の喜びは、自分自身の成長実感に他ならない。これは社会の中での成功とか、お金持ちとか、そういう次元を超えたものである。この事に早く気づけた人は強い。そして自分をより成熟した状態に持っていくことこそが、大きな幸福感を生む。
だからこそ、まずは自分の未熟さを理解しないといけない。必要なことは、何より自身の成長を意識すること。未熟から成熟に向かうプロセスこそ、生きる意味だと気づくことである。
薄っぺらな物欲の満足や、基準が社会にある自己顕示欲の充足、本来自分が願ってもいなかった自己実現に、幸せは潜んでいる訳ではない。
不満も成長の糧としよう
世の中で起きることを自分でコントロールすることは難しい。しかし、起きたことに対して、どう解釈するかは自分次第。その解釈を自分の内面的な成熟につなげていくことができれば、それは単なる不満ではなくなる。大切なことは、不満を言おうとするクセや習慣を、意識してなくしていくこと。
媚びないという意識を持つことが大切
社会に出れば権威というものにぶつかる。ここで重要になるのが媚びないという意識である。媚びない意識と決意を心の中に持った時には、それは自然なオーラとして醸し出され、理不尽や不条理への自己防衛策となる。
そして、媚びない人生を生きていくためには、人間としての強さを身につけなければならない。
他者の目を気にするな
自分を信じる力を最も阻害するのは、他者の目である。他人のモノサシで自分を見つめ、自分を責めていくようなことになる。まずは、他者の目を排除することが重要。そうすることで、自分を信じる力が大きくなる。その上で、自分の未熟さと向き合う。それが自分を強くしていく第一歩となる。