テレビ東京『モーニングサテライト』でも人気のアナリストが為替の基本について解説している。為替とは何か、相場予測はどのように立てれば良いかといった基本的なことから、テクニカルチャート、経済指標の読み方まで、幅広い内容が盛り込まれている。

必要最低限のことがわかりやすく書かれており、FXなどで為替を運用している人は一読しておいた方が良い内容。


■複数の通貨ペアを比較せよ
為替レートは2つの通貨間の相対価値を示すものであり、1つの通貨が上昇すれば、必ずその反対側には売られている通貨がある。為替レートを見る時には、2つの通貨の組み合わせだけでなく、複数の通貨の組み合わせを比較するとその動きの意味が鮮明になる。少なくとも、ドル円、ユーロ円、ユーロドルの関係を同時にチェックすること。

「相場に絶対はない」という格言がある。「予測」はあくまで「予測」と割り切る気持ちが大切である。但し、相場観は持っておくこと。市場参加者が今、何を重視しているのか、何が要因で動いているのかなど、その背景や相場を取り巻く環境を掴む。

相場の動きの背景となる事実が見えていれば、将来の「予測」につながっていく。

著者 尾河 眞樹

シティバンク銀行・個人金融部門投資調査部　シニアFXマーケットアナリスト ファースト・シカゴ銀行、JPモルガンなどの為替ディーリングルームを経て、ソニーの財務部にて為替リスクヘッジと市場調査に従事。 現在はシティバンク銀行で個人金融部門のアナリストとして活躍。テレビ東京『ニュースモーニングサテライト』の為替予測コーナーのレギュラーコメンテーターも務める。