■トライブとは
「トライブ」とは、互いにつながり、リーダーとつながり、アイデアとつながった人々の集団を指す。但し、グループとトライブは違う。グループがトライブに変わるには、次の2つがあればいい。
①共有する興味
②コミュニケーションの手段
かつて「トライブ(部族)」と言えば、ある村の住民とか、ある国の地方に住む人々のことを指した。だが、インターネットはそんな地理の壁を取り払った。「フェイスブック」など、トライブが交流するためのツールは爆発的に発達した。
トライブには、リーダーが必要である。人々は「つながり」と「成長」「新しいもの」を求めている。みんな変化が欲しいのだ。足りないのは、あなたのビジョンと情熱だけだ。
■羊たちの沈黙
新しいアイデアや素早い変化、イノベーションが求められる時代に、「羊牧場の人間」が増え続けるのは驚くことではない。機械化できるところはすべて機械化された。あとはもう、人間でなければできない単純労働のコストを削るしかない。そこでマニュアルを作り、少しでも安い労働力を探そうとする。その時、経営者が「羊のようにふるまう者」を望んだとしても不思議ではない。
かくして企業や組織は言いなりになる人間を雇う。いつでも羊牧場の囲いから抜け出せることに気付こう。
■進歩は地道な積み重ね
大きな変化がたちまち市場に広まり、大きなアイデアがたちまち実現する、というのはよくある誤解である。現実は違う。大事なことはいつも必ず(ほぼ例外なく)積み重ねである。
リーダーシップの中でも特に大切なのは、夢を諦めない力である。批判的な連中が「やがて、あなたが目標を達成しそうだ」と気づき、そう認めるくらいになるまで長く、夢にこだわり続ける能力だ。だからこそ、人はあなたの後ろに従うのである。
著者 セス・ゴーディン
1960年生まれ。米国の作家、起業家。元Yahoo副社長。 起業家として数々の会社を設立し、内1社はYahooに買収される。 パーミッションマーケティングという、口コミマーケティングという手法を提唱した人物。
帯 社会学者 古市 憲寿 |
マインドマップ的読書感想文 smooth |
tokuriki.com 徳力 基彦 |
週刊 ダイヤモンド 2012年 8/18号 [雑誌] |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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1 なぜ「あなた」なのか? それも「いますぐ」に? | p.17 | 9分 | |
2 安定なんて幻想だ | p.35 | 9分 | |
3 あなたには何人のファンがいる? | p.53 | 9分 | |
4 失敗を恐れすぎていないか? | p.72 | 8分 | |
5 過半数の神話 | p.89 | 8分 | |
6 信念を強化せよ | p.105 | 10分 | |
7 今日はどんな日だった? | p.126 | 7分 | |
8 リスクという可能性 | p.141 | 8分 | |
9 リーダーシップの7つのポイント | p.158 | 8分 | |
10 さあ、前に進もう | p.175 | 8分 |
p.194
原書が個性的なのか、訳語が刺激的なのかは分かりませんが、読者をひきつける単語が多いです。「過去にこだわる馬鹿(p147)」、「ピーターの法則(P73)」、「成功にしがみつく代償(P124)」。中でも強烈なのは「言いなりヒツジ(P126)」。その意味とは…。
2012-08-17
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