自己内利益を増やせ
企業だけでなく、個人においても売上より「利益が大事」である。そのためには、「売上を増やす」か「費用を減らす」しか手がない。個人の場合「売上」に相当するのは、「年収・昇進から得られる満足感」であり、「費用」に相当するには、「その仕事にかかる肉体的・時間的労力や精神的苦痛」という必要経費である。
この満足感から必要経費を引いた自己内利益がプラスにならなければ、どれだけ稼いでも意味がない。昇給から得られる満足感には「慣れ」てしまうため、「もっと上」を目指しても残るのは激務だけとなる。
どういう「働き方」をすべきか
①世間相場よりもストレスを感じない仕事を選ぶ
給料の基準となっている必要経費とは「肉体的・時間的労力」であり「精神的苦痛」である。必要経費は世間相場が基準となっており、「世間相場よりストレスを感じない仕事」を選べば、必要経費を下げることができ、自己内利益を増やせる。
②「積み上げ」によって土台を作る
労働力の価値には、知識や経験、スキルなど、自分が「積み上げてきたもの」も反映される。それが給料の土台となる。土台に乗れば、ゼロから頑張らなくても高い給料を得られる。
③労働力を「消費」するのではなく「投資」する
労働力の価値を積み上げるには、「自分の労働力を消費せずに投資する」という考え方が必要である。今日の仕事が今日で終わってしまい、何も積み上げを生まない場合、それは労働力を「消費」していることになる。
④長期的な資産を作る仕事を選ぶ
自分の労働力を投資できる仕事とは、その経験が「将来の土台を作る仕事」である。そのためには「目先のキャッシュ」を追い求めないこと。
⑤過去からの「積み上げ」ができる仕事(職種)を選ぶ
労働力の価値を上げるには、「知識」「技術」「ノウハウ」などの移り変わりが少なく、「積み上げ」しやすい仕事を選ぶべきである。
⑥変化のスピードが遅い業界・職種をあえて選ぶ
IT業界などの変化が速い業界では、知識や技術の「賞味期限」が短い。建設、農林水産、鉄鋼、繊維、運輸など、古い業界こそ、身につけた知識や技術を長い間活用できる。
⑦賞味期限が長く、身に付けるのが大変で、高い使用価値のある知識・経験を積み上げる
変化の波に巻き込まれない、労働力がコモディティ化しない業界や職種において「賞味期限が長い知識・経験」を積み上げるのが目指す働き方。さらにその知識や経験は、簡単に身に付けられるものであってはならない。
⑧資産を作る仕事を、今日どれだけやったか?を毎日問う
資産はすぐに手に入らない。長期的な視点にたち、地道に労働力の価値を積み上げていくことが大切である。