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2012/11/12更新

スタンフォードの自分を変える教室

310分

18P

  • 古典的
  • トレンドの
  • 売れ筋の
  • すぐ使える
  • 学術系
  • 感動する
  • ひらめきを助ける
  • 事例が豊富な

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「選択した瞬間」を振り返る

人間には自己認識(自分のしていることを認識すると共に、それを行う理由を理解する能力)が備わっている。自己認識なくしては、自己コントロールのシステムは使い物にならない。しかし、私たちはほとんどの選択を無意識に行っており、なぜそうするのかという理由などろくに認識していなければ、どういう結果を招くかなど考えもしない。

自己コントロールを強化するには、まず自己認識力を高める必要がある。一日の終わりに「自分がいつ目標を達成するための選択、あるいは妨げる選択をしたのか」を分析してみよう。自分の選択を振り返って意識することで、意志力は確実にアップする。

瞑想で脳の力を最大限に引き出す

脳を鍛えることで自己コントロールを強化することができる、という科学的な証拠が増えている。簡単な方法が瞑想。瞑想を行うようになると、脳が瞑想に慣れるだけでなく、注意力、集中力、ストレス管理、衝動の抑制、自己認識といったスキルが向上する。

呼吸に意識を集中することは、簡単で効果的な瞑想テクニックであり、脳を鍛え、意志力を強化するのに役立つ。動かずじっと座り、呼吸に意識を集中。呼吸している時の感覚をつかみ、気が散り始めたら意識する。自己コントロールとは、目標から離れかけている自分に気づき、再び目標へ向かって軌道修正するプロセスである。

ストレスを解消する

意志力とは進化によって得た能力であり、脳と体で起きている現象を対応させる能力である。しかし、ストレスを抱えていたり、憂鬱だったりすると、脳と体がうまく連携できない。ストレス状態になると、人は目先の短期的な結果しか目に入らなくなってしまう。

ストレス解消に効果的なのは、エクササイズ、睡眠、リラクゼーション。ストレスをうまく付き合う方法を学ぶことは、意志力を向上させるために重要である。

心を動かすものの正体を見抜く

脳の原始的なモチベーションのシステムに、現代のテクノロジーほど強烈な依存症の効果をもたらしたものはない。例えば、テレビゲームのデザイナーたちは、脳の報酬システムを意図的に利用してプレイヤーをとりこにする。

脳の報酬システムが刺激され、ドーパミンが急増すると目先の快楽がやたらと魅力的に見え、長期的にどのような影響が表れるかなど考えられなくなってしまう。私たちが買い物をする環境も、あらゆる面で、常にさらに多く欲しくなるように仕組まれている。食品メーカーは糖分と塩分と脂肪を絶妙に配合し、ドーパミン神経細胞を狂わせる。宝くじのコマーシャルを見れば、100万ドル当たったらどうしようと夢想しないでいられない。

しかし、こうしたトリックは、少し注意を払うだけで見抜けるようになる。欲望によって自分がどこへ向かおうとしているのか、見極めることが大切である。