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2012/11/30更新

ナリワイをつくる:人生を盗まれない働き方

152分

4P

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会社に属さずに食べていくための働き方

会社に就職して、時間と健康を犠牲にしてまで働くことはおかしい。スモールビジネスを複数組み合わせることで、十分に生活していく事が可能であるとする脱会社のススメ。

著者自身が実験台として、小さな仕事(ナリワイ)を実践することで、新しい働き方を紹介している。


■かつて職業には多様性があった
個人レベルではじめられて、自分の時間と健康をマネーと交換するのではなく、やればやるほど頭と体が鍛えられ、技が身に付く仕事を「ナリワイ」(生業)と呼ぶ。

仕事と言えば、会社で一つの仕事をするという考え方が常識になっている。さらに現在では「生活を犠牲にしてやるのが仕事」という定義も半ば常識になってしまっている。そのため、「うつ」や過労で会社を辞める人が少なくない。これはおかしい。

大正9年の国勢調査では、国民の職業は35000種あったが、現在では2167職種となり、我々は職の多様性は失ってしまった。戦後に多様性を切り捨て業種を絞り込むことで急成長したのが、高度経済成長だった。

かつて仕事は多様性のあるものだった。季節ごとに生業は変わるし、色々な仕事があり、それを各自が組み合わせて生活を組み立てていた。

超短要約

■ナリワイ10か条
ナリワイとは、ハードな自給自足でもなく、生活より利益優先のバトルタイプ資本主義ファイターでもない、ぼちぼち稼ぐ暮らし方を目指す。

ナリワイの要素は、次の通りである。

①やると自分の生活が充実する
②お客さんをサービスに依存させない
③自力で考え、生活をつくれる人を増やす
④個人ではじめられる
⑤家賃などの固定費に追われない方がよい
⑥提供する人、される人が仲良くなれる
⑦専業じゃないことで、専業より本質的なことができる
⑧実感が持てる
⑨頑張って売り上げを増やさない
⑩自分自身が熱望するものをつくる

上記のような簡単な決まりを考えるようにしておくと、日常に入ってくる情報の種類や質も変わってくる。但し、即効性は期待できない点には留意すること。

著者 伊藤 洋志

1979年生まれ。大小様々な仕事を組み合わせて生計を建てるナリワイ実践者 大学院在籍時に、全国の職人さんの見習いをしながら、弟子の技能の身につけ方と独立生計の建て方を調査。手仕事一本ではなく、農業や素材栽培も含め生業を営む染織工房が、いきいきと仕事をしている様子を見て、専業よりも複業的生活の可能性を感じる。 大学院卒業後、ほぼ新卒4人からなるベンチャーに参加。就職サイトや雑誌の立ち上げを終えるも、肌荒れのため退職。「増刊現代農業」(現:「季刊地域」)などでフリーランスの記者として活動をはじめる。 2007年より、個人が小さい元手ではじめられる頭と体をつかう仕事をテーマにナリワイづくりを開始。現在、シェアアトリエ「スタジオ4」や、京都の一棟貸し宿「古今燕」などの運営、「モンゴル武者修行ツアー」、「熊野暮らし方デザインスクール」などワークショップ企画から、「木造校舎ウェディング」企画運営、和歌山県古座川町の花飾り「ハナアミ」のお手伝いなどのナリワイの傍ら、「地球のココロ」(@ニフティ)の連載や、自由大学で講義を担当(不定期)。

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章の構成 / 読書指針

章名 開始 目安 重要度
はじめに p.2 6分
第1章 ナリワイとはなにか p.25 27分
第2章 人生における支出を点検し、カットする p.79 22分
第3章 ナリワイをつくろう! p.123 17分
第4章 ナリワイをやってみる p.157 21分
第5章 ナリワイはみんなでやればもっと楽しい p.199 20分
あとがき p.238 2分

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