トヨタとリクルートにより共同設立されたコンサルタント会社による、トヨタ式片づけのメソッド。仕事のムダを省くことはまず片づけから。合理的なものづくりの現場から、どの片づけ方法を学べます。
■トヨタの5S
トヨタには「何事も5Sから」という考え方がある。これこそ、トヨタの片づけの習慣を支えている屋台骨と言える。
①整理:「いるもの」と「いらないもの」を分け、「いらないもの」は捨てる
②整頓:「必要なもの」を「必要なとき」に「必要なだけ」取り出せるようにする
③清掃:キレイに掃除する。日常的に使うものを汚れないようにする
④清潔:整理・整頓・清掃の状態を維持する
⑤しつけ:整理・整頓・清掃についてのルールを守らせる
トヨタでは、5S、すなわち片づけは仕事の一部と捉えられている。トヨタは5Sの中でも、特に整理・整頓を重要視し、まずは、この2つから取りかかることになる。
いらないものを捨てずに、右から左へモノを移動させることは「整列」に過ぎず、トヨタでは整理・整頓とは言わない。整理・整頓とは「捨てる技術」であると同時に、「必要なものを必要な時に必要なだけ出せるようにする」ことである。
■片づけで「ムダ」を利益に変える
片づけができていない職場ほどムダが多く、効率が悪い。これは多くのトヨタマンが長年の実体験から自信を持って言えることである。片づけをしないと、多くのムダが発生する。
①スペースのムダ
倉庫費用やスペースは無料ではない。
②時間のムダ
様々なモノが混在していると、本当に必要なものを探し出すのに時間がかかる。
③間違えるムダ
ものづくりの現場では、片づけがされていないと間違った部品を使うリスクがある。
④とりに行くムダ
とりに行く時間は価値を生み出さない。
片づけをすれば、こうしたムダの数々を確実に取り除き、利益に変える事ができる。
著者 OJTソリューションズ
トヨタ自動車とリクルートグループによって設立されたコンサルティング会社 トヨタ在籍40年以上のベテラン技術者が「トレーナー」となり、トヨタ時代の豊富な経験を活かしたOJT(On the Job Training)により、現場のコア人材を育て、変化に強い現場づくり、儲かる会社づくりを支援する。 本社は愛知県名古屋市。50人以上の元トヨタの「トレーナー」が所属し、製造業界・食品業界・医薬品業界・金融業界など、さまざまな業種の顧客企業にサービスを提供している。
ビジネスブックマラソン 土井 英司 |
マインドマップ的読書感想文 smooth |
日本経済新聞 |
日経ビジネス |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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はじめに | p.12 | 3分 | |
CHAPTER1 トヨタ流「片付け」で仕事が変わる! うまくいく! | p.23 | 15分 | |
CHAPTER2 ムダを減らすトヨタの「整理術」 | p.55 | 35分 | |
CHAPTER3 仕事を効率化させるトヨタの「整頓術」 | p.131 | 30分 | |
CHAPTER4 トヨタ流片づけが「習慣化」する方法 | p.197 | 20分 |