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2013/03/23更新

アジアで働く――自分を活かす・キャリアが広がる

  • 九門崇
  • 発刊:2012年8月
  • 総ページ数:214P

150分

4P

  • 古典的
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  • 事例が豊富な

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アジアで働くことのすすめ

グローバルで活躍するにはどうすればいいのかがわかる入門書。アジアで働く際の心構えやスキル獲得法を紹介している。海外で働く事がある人にとっては、キャリアを考えるのに参考となる。


■コミュニケーションの3つのポイント
アジアの人達をコミュニケーションをする時、言葉や話し方も大事だが、先に考えておくべきポイントは次の通り。

①自分が何者か知る
アジアでは様々な価値観を持つ人と一緒に仕事をする。その時、いちいち相手の価値観に合わせていては何も成し遂げる事ができない。柔軟に相手と対峙するためには、自分が何たるかを知り、ブレる事のない「軸」となるものを作らねばならない。

②フィルターを外して他者を理解する
自分の価値観からすればおかしいと思う事でも、相手の価値観から見れば当然の事からもしれない。最も大切なのは国籍や人種に必要以上にとらわれる事なく、一人の人間同士として相手に接する事だ。

③素の自分で他人と交流する
いかなる場合も人間としての「在り方」が大切になる。どんなスキルを「持っているか」や「何をするか」は、この「在り方」の上に積み重ねていくものだ。本格的に現地でキャリアや人間関係を築くためには、こうした自分の「在り方」を問い直す作業が必要となるだろう。

超短要約

■日本人の「当たり前」を強みにする
①約束を守り、丁寧に仕事をする
「え、そんなこと?」と思われるだろうが、相手ときちんと連絡を取り合う、期日や契約を守るなどの事が世界的に見れば貴重なスキルとなる。

②「想定力」を使って仕事をする
「空気を読む」事が必要とされる日本社会にあっては、これも「当たり前」だが、日本人の持つそれは、世界的に高いレベルにある。例えば、建設業などの日本人技術者は、プロジェクト管理において様々なトラブルを想定した工程管理をして納期や品質を保つ事ができるために、アジア各地での大規模プロジェクトで活躍している。

③全体最適に導くバランス力
会議の場などで個人の意見だけでなく全体の事を考えて意思決定するという、誰もが日常的にやっていることが必要になる。

いずれも日本人にとっては「当たり前」の事であり、その価値を実感しにくいが、一度海外で生活すれば、そうした強みを発見できるはずである。

■言語と商習慣の体得法
①言語を体得する
言語を体得するためには「現地に飛び込む」事が最短だ。行ってしまえばなんとかなる、無責任なようだがこれも事実だ。本当の意味で他の国の言語を習得するためには「緊急性と必要性」を肌身で感じる事に勝る手段はない。

②商習慣を体得する
日本や日本人の常識をそのまま持ち込むとうまくいかない。「常識ではこうだ」という点に意識を置くのではなく、今、自分の置かれた立場で何を成し遂げる必要があるのかという視点から考える事が重要だ。

■中国ビジネスの三つのポイント
中国や華僑の人とビジネスをする場合には「面子」「関係」「契約書」という3つの要素が重要になってくる。

①面子
日本でも「面子をつぶされた」といった言い方をするが、中国人にとっての面子はそれよりもはるかに重いものだ。

②関係
関係を結ぶために、中国ビジネスでは初対面の時に出身地、出身大学、前職などを細かく聞かれる事が多い。さらに相手の身なりや行動から判断される割合が日本より大きい。中国においては個人と個人の関係をつくるために、食事をともにしたり、直接関係ないミーティングでも声をかけたりするなどの配慮をする。また、関係をつくる上では「あいだに誰かに立ってもらう」事も有効だ。

③契約書
中国人の考え方は「契約で決まっていたとしても、変化に合わせて柔軟に対応していく方が良い」というもので、欧米のビジネス文化にある「契約は絶対」という感覚は通用しない。まずは関係を構築し、まめに情報を共有し、進捗をチェックする事がトラブルを未然に食い止める方法となる。一方で、中国人とビジネスをする時に「文書にしないで進めましょう」といった対応をしていると、あとからトラブルが起きるもとになるので注意が必要。

著者 九門崇

九門崇事務所 代表取締役 日本貿易振興機構(ジェトロ)にて、清華大学経済管理学院で経営学などの研修を経て、中国をはじめとするアジア新興国の経済・企業戦略等に関するリサーチに従事。 独立後、アジアで活躍するグローバル人材育成をテーマに研修・講演・コンサルティング等を実施。東京大学では、中国・インドを中心としたアジアのビジネスケースを用いた授業等を行っている。 2011 年、ジョン・ロックフェラーにより設立された国際的NPO 「アジア・ソサエティ」が主催する「アジア21 ヤングリーダーズサミット」日本代表に選出。

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帯
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章の構成 / 読書指針

章名 開始 目安 重要度
はじめに p.3 5分
序章 アジアを薦める3つの理由 p.17 7分
第1章 行く前の準備と気軽な飛び出し方 p.29 18分
第2章 自分を見つめ、ありのままに他者を見る p.61 12分
第3章 現地で伸びる人の6つのマインド p.83 28分
第4章 言語と商慣習を体得する p.133 21分
第5章 アジアにおける仲間&ライバルの素顔 p.171 9分
第6章 日本にいても進む「アジア化」 p.187 12分
おわりに p.202 2分
巻末資料 アジアへの一歩を踏み出すための情報源 p.208 4分

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