一般社員55万人、役職者1000人を相手にビジネスを行ってきたコンサルタントが、出世する人と出世しない人の違いを紹介。出世する人たちは、共通の習慣を持っており、その習慣の積み重ねが大きな差を生むと説く。
■平社員と部長と役員の違い
①メールの返信
平社員:5分考えた挙句、あと回しにする
部長:空いた時間にまとめて返す
役員:3分以内に返信する
役員クラスの人達は常に物事を考え、処理しなければならないので、結論を出すのが速く、ポイントの絞り方が上手い。また「課題をクリアしていこう」という意識が高い。
②出社時間
平社員:始業5分前
部長:15分前
役員:遅くとも1時間前には来ている
役員の人達は、ビジネスにおける1秒の重みを知っている。遅刻も絶対にしない。
③会食
平社員:20時スタートが標準
部長:早めに切り上げて19時から
役員:きっかり18時から
出世している人達は皆、朝の4時や5時に起きているから、必然的に夜は早く寝る。次の日の朝から逆算して、今日の行動を決める。
■平社員で終わる人、部長止まりの人、役員まで行く人
①机
出世できない人:雑然としていて汚い
出世している人:新品のように美しい
机が乱れているだけで、仕事の段取りやスピードが遅くなってしまう。
②劣等感
平社員で終わる人:コンプレックスに潰される
部長止まりの人:コンプレックスを抑制する
役員まで行く人:コンプレックスをバネにする
「レベルが低い人」「出世できない人」はコンプレックスを感じない。周りの人と自分を比べる事もせず、「どうせ、あの人と私は最初から違いますから・・・」と結論づけ、自分自身を納得させてしまう。
世間を見渡せば、上には上がいる。そんな時こそ向上心が生まれる。コンプレックスがあるからこそ向上心が生まれる。
③趣味
平社員で終わる人:趣味がない
部長止まりの人:趣味を遊びだと捉えている
役員まで行く人:仕事と同じくらい趣味を極めようとする
出世した人達は、趣味も仕事も徹底してこだわる。
④モテる秘訣
平社員で終わる人:部下からも異性からもモテない
部長止まりの人:ちょっとモテて満足してしまう
役員まで行く人:自分を磨き続けている
「出世した人は、地位も名声もお金もあるのでモテる」のは事実。しかし、大抵の場合、出世する人は出世する前からモテる。彼らには周りの人を引き込む魅力があるから、異性を問わずにモテる。出世した人達は、自分の持ち味をよく知っており、それを磨いている。自分の魅力、表し方をよく知っている。
⑤集中力
平社員で終わる人:緊張感がない
部長止まりの人:隙がある
役員まで行く人:一時も自分に甘えない
役員の人達はとにかくいつもエンジン全開。いつでもオンの状態であると感じずにはいられない。部長クラスは、彼らに比べると緊張感に欠ける感じがする。その違いは、目的意識の高さ。目的意識を持って集中していると、受動的な姿勢を能動的な姿勢に変える。
⑥伝説
伸びない人間:過去の栄光にしがみつく
伸び続ける人間:伝説を更新し続ける
出世するためにはとてつもない自信が必要である。この自信とは、「自分は特別だ」という認識のこと。これがないと、途方もない努力や苦労を乗り越える事ができない。自信を持つには、誰もが「できないだろう」という仕事を成し遂げること。そこで初めて自分の中に「伝説」が生まれる。出世した人の多くは、「過去の栄光」から早く抜け出すかのように仕事で「伝説」を作ろうとする。
著者 安田 正
1953年生まれ。パンネーションズ・コンサルティング・グループ 代表取締役 兼松パーソネルサービス国際化事業部部長を経て、1990年パンネーションズ コンサルティング グループ設立。法人向け英語研修を始める。 現在は英語の他、ロジカル・コミュニケーション、プレゼンテーション、対人対応コーチング、交渉などのビジネスコミュニケーションの領域で講師、コンサルタントとして活躍している。 早稲田大学理工学術院非常勤講師。
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THE 21 (ざ・にじゅういち) 2013年 05月号 [雑誌] |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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はじめに | p.3 | 1分 | |
第1章 平社員と部長と役員の違い | p.15 | 17分 | |
第2章 三流の仕事 二流の仕事 一流の仕事 | p.77 | 19分 | |
第3章平社員で 終わる人 部長止まりの人 役員まで行く人 | p.143 | 9分 | |
あとがき | p.176 | 1分 |