人との「つながり」に投資する
たまたま何かの縁で知り合った友人との関係が、将来どのように発展していくかを見越す事はできない。利害関係を越えた何かのつながりを信じる事で、結果として人間関係は発展する。将来、振り返ってみて点と点がつながる事がある。そのためには日頃から分け隔てなく、幅広い人間関係を構築する事を意識する事が大事である。その際、何より大事なのが感謝の気持ちを持つ事だ。自分の感謝は、相手に必ず届く。
HBSの学生は人脈作りに時間を惜しまない。何よりも友人・知人と一緒に時間を共有する事、その結果、人とのつながりが広がっていく事が重要であると認識している。
人との距離は、お互いが相手を知る事で深まる。初めて会った人の名前を覚えたら、お互いがお互いをもっと知る努力をすること。そのためには、相手に興味を持つ事がスタートとなる。人は、自分に関心を持ってくれる人には、自然と好意を抱くものである。
マッキンゼーのコンサルタントは、忙しい日々の中で社外交流に意識的に取り組む人が多い。社外ネットワーキングを効果的にするためにはコツが3つある。
①1週間に最低1回の時間を確保する
②信頼する友人・知人を介して人に会う
③ピンときたら即会う
自分の内面と外見を磨く
・譲る精神で心に余裕を持つ
心に余裕があると、行動にも余裕が生まれる。まずは心の持ち方や思考を変え、行動を変えていく。心に余裕を持つ意識を保ち続けるためには、「アフターユー」を大事にする。相手に譲る気持ちは、相手に必ず通じる。ハーバードの学生も、見事なまでに自然体で相手に先を譲る。
・正解のない問題を考えるクセをつける
HBSでは、全ての授業で企業、国、自治体、その他の組織や個人の現実課題を取り上げ、ケーススタディとしてディスカッションする。教授は「正しい答え」を一方的に教えない。あくまで学生間の議論のファシリテートに徹し、学生自らの気付きから議論を導いていく。「正解のない問い」は世の中にたくさん転がっている。日頃から、世の中の現実課題に目をやり、自分なりの解を見出す努力をする事が、ビジネスパーソンとして成果を出すには重要である。
・斬新な「思いつき」よりも。骨太な「意見」を重視する
結論が弱いのは、伝えたい自分の考えや意見に力がないという事である。自分なりの骨太の意見を持つためには、それを支える論理力が不可欠である。骨太の意見というのは、必ずしも斬新な発想や新鮮なメッセージを含んでいる必要はない。世の中にありふれた意見であっても、その結論をバックアップする根拠がしっかりしているものであれば、貴重な意見になる。