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2013/09/14更新

燃える闘魂

124分

9P

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燃える闘争心こそが日本を再生させる

稲盛和夫氏が、日本経済の再生には、戦後復興の時のような「燃える闘魂」こそ必要であると語った1冊。京セラにおけるこれまでの体験を語りながら、経営者のあり方、そして働く人の心の持ち方を説く。


■「燃える闘魂」が必要である
近隣諸国の隆盛に比べ、近年の日本経済、産業の低迷ぶりがあまりに際立つ。社会全体の閉塞感も気になる。それは心のありようの違いではなかろうか。

日本は終戦直後、日々の食料にも事欠く有り様だった。しかし、日本人は悲惨な状況の中にあっても、希望を失う事はなかった。焼け野原に敢然と立ち、不屈不撓の一心を募らせていた。「何としても生き抜いていかなければならない」と、毎日を必死に生き抜いていた。また、日々限りない努力と創意工夫を重ねていった。そうして国民一人ひとりが、「なにくそ」と歯を食いしばり、努力と創意工夫を連綿と続ける事で、日本は経済復興を成し遂げた。

今の日本に必要なのは、この「負けてたまるか」という強い思い、いわば「燃える闘魂」である。戦後の経営者たちはみんな、「なにくそ、負けてたまるか」と闘魂を燃やし、互いに競い合い、切磋琢磨しながら、日本経済を活性化してきた。

超短要約

日本の近代史を振り返ると「盛」と「衰」が40年ごとに転換する。明治維新で勃興した日本が、40年後の1905年に日露戦争の勝利で頂点を迎えたにもかかわらず、40年後に第二次世界大戦の敗戦で奈落の底に沈んだように、1945年の廃墟から立ち上がり、1985年に経済的ピークを迎えた日本は、その40年後の2025年には、どのような国家になっているのであろうか。

2025年には国債発行残高が1500兆円を超え、国債を国内で消化する事も難しくなると予想されている。また、日本は世界でも類を見ない速度で少子高齢化が進行している。国民2人でお年寄り1人を養う社会がほぼ確実に到来する。もし、少子高齢化が進む、社会保障費が拡大する中、労働人口が減少し、GDPが伸び悩めばどうなるのか。膨大な財政赤字を背負い、赤字国債の引き受け手もないという事態になれば、日本はまさに国家として破綻を迎える事になる。

しかし、誰もが自分とは関係ない話だと思ってはいないだろうか。やがて本当に国の借金を国民が負担しきれなくなる事、それによって国家が破綻してしまうという事実を明確に示し、危機意識を喚起しなければならない。

その上で、今の日本に何より必要なのは、「なにくそ、負けてたまるか」という闘争心、いわば「燃える闘魂」である。

著者 稲盛 和夫

1932年生まれ。京セラ・第二電電(現・KDDI)創業者 日本航空(JAL)会長 1959年に社員8人で京都セラミツク(現京セラ)を設立。1984年には第二電電(DDI)を設立。 現在は、若手経営者向けの経営塾「盛和塾」を主宰し、若手経営者を育成する。独特な経営管理手法は「アメーバ経営」と呼ばれる。

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章の構成 / 読書指針

章名 開始 目安 重要度
p.14 6分
第一章 日本の盛衰 p.27 11分
第二章 「燃える闘魂」の経営 p.51 22分
第三章 世のため人のため p.97 11分
第四章 徳をもってあたる p.119 13分
第五章 心を変える―日本航空の再建 p.147 14分
第六章 日本再生 p.177 14分

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