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2014/09/01更新

東大名物教授がゼミで教えている人生で大切なこと

132分

3P

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自分がやりたいことを常に見つめ直す

ビジネスと同様に、人生も不確実性の連続である。だからこそ、臨機応変に対応する事が重要だ。しかし、何が起きるかわからないからこそ、人生の大きな目標が何かを常に明確にしておかなければならない。幸せな家庭を構築するというのが明確な目標として意識されていれば、想定外の変化が起きても、今何をすべきか見えてくるはずだ。

戦略論とは、周囲の状況を適切に判断すると同時に、自分の中長期の目的を実現するためには今、何をすべきかを論理的かつ緻密に考えるという事だ。人間は長期的な目標の重要性を忘れて、どうしても目先の動きに流されやすい存在である。人間というのは弱い存在であり、周囲に振り回される事が多い。だからこそ、自分の弱さが何かを知り、自分が本当に何をやりたいのかを常に確認する必要があるのだ。

人とのやり取りが考えを発展させる

知的活動には3つの異なったステップがある。第一は、外から知識を習得するという活動だ。講義を聴いたり、本を読んだりして学ぶのがこれにあたる。第二は、自分で考え整理して発信するという知的活動である。レポートをまとめる。人の前で発表する。こうした活動はここに入る。第三は、人とのインタラクション(相互作用)を通じて、思考を発展させていくという活動である。グループディスカッションを通じて学んだり、ディベートで論争する事などはこの範疇に入る。

大学のゼミでは、この3つ目の活動を重視している。周りの人と意見をぶつけあってこそ、人はより深く考えるようになる。会話の中で、質問をぶつける事も重要だ。与えられた問題を解くよりも、問題を設定する事の方が重要であるという事も多い。問題設定さえできれば、その問題の半分以上は解決できたとも言える。

読む、書く、話す、どれも重要であるが、日本の場合には話すという部分が少し弱い。話すという行動は、相手との濃密なインタラクションを可能にする。相手の反応を確かめ、相手に質問をぶつけ、そして相手からの賛同や批判を受ける。じっくりと人の書いたものを読む事も、自分の考えを文章にまとめる事も重要であるが、他の人との濃密なインタラクションがなくては限界がある。

毎日考える時間をとる

1日に30分、何もしない時間をつくろう。1人になって、ひたすら自分の仕事について考える時間だ。仕事をするのではなく、仕事について考えるのだ。

誰でも新年になると、前の年を振り返って反省をし、新年の抱負について考える。毎年こうした事が繰り返される。ただ、年に1回というのは少なすぎる。せめて週に1度、1時間程度、1人きりの時間を作り、その週の仕事についての反省と次への課題を考える時間をとったらどうだろうか。