ゴールドマン・サックス、マッキンゼー、ハーバード・ビジネススクールで学んできた著者が、世界のエリートたちが大事にする基本をどのように実践するかを書いた本。基本の積み重ねの具体法を紹介しています。
■基本とは何か
「基本」の定義は、次の3つで表現できる。
①成果を大きく左右する本質的で重要なこと
②多くの人が既に知っていること
③継続的に実践するのが難しいこと
「基本」は、知っているだけでは差別化要素にならないものである。継続的に実践できてこそ成果に結びつくものが「基本」である。
ゴールドマン・サックス、マッキンゼーの元上司、先輩、同僚たち、ハーバードのクラスメートたちの仕事ぶりを改めて振り返り、気づいた事は、彼らの「基本」の実践にも、共通点がある事である。その共通点は、「基本」を徹底させるために「自分の内面に積極的に働きかける」という事である。ゴールドマン・サックス、マッキンゼー、ハーバードに共通する「基本」を実践する内面のドライバーは、大きく分けて3つに整理できる。
①自分はやればできる、という「自信」
②自分が率先して貢献しようと、という「責任感」
③自らが設定した「高い目標」に向かう信念
「自信」が深まれば、「責任感」が強まり、「目標」が高くなる。「高い目標」に向かい、小さな成果を積み上げる事で「自信」が増していく。
■自身の「芽」を自分で育てる
①積極的に自分を褒める事ができれば、自信が増し、成果もあがる
②自分を評価する際は、まず長所や成果から考える
③時間を確保し、自分を振り返ると、褒めるべき部分は必ず見つかる
④「自分ノート」に成果と、改善点、課題を優先順位つきで書き出す
⑤天才に見える人も入念な準備をしていなければ、自信を持てない
■日々の積み重ねで自信を肉付けする
①5分間の遅刻で失われる自信の価値を意識する
②心身の体調を100%に保つために、自分の「定時」に従う
③外見を気を遣う事で自信が培われる
④オンからオフへ、オフからオンへの切り替えの早さを意識する
⑤努力があるからこそ、わからない事を自信をもって質問できる
⑥仕事も勉強も時間を集中投下する事で成長率が上がる
⑦日頃から自分のキャリアを振り返る習慣をつくる
■小さなリーダーシップを積み重ねる
①自分が率先して動くリーダーはチームに何人いてもいい
②小さなリーダーシップ経験を積み重ねる
③何事にも「自分ならどうするか?」と自問する癖をつける
④意見は具体的なアクションとセットで考える
⑤仮説を立て、ファクトを集め、意見を骨太にする
⑥読書は内容と自分を照らし合わせて咀嚼する
⑦良きフォロワーはいつでも良きリーダーになれる
著者 戸塚隆将
1974年生まれ。シーネクスト・パートナーズ 代表取締役 大学卒業後、ゴールドマン・サックスにて、日米欧アジア企業のM&Aアドバイザリー業務に5年間従事。その後、ハーバード経営大学院(HBS)にてMBA取得後、マッキンゼー&カンパニーに転じ、多国籍企業の戦略立案、組織改革、事業譲渡、事業提携等の戦略コンサルティング業務に従事。 2007年、シーネクスト・パートナーズ株式会社を設立し、代表取締役に就任。同社にて企業のグローバル事業開発およびグローバル人材開発を支援する他、HBSのケーススタディ教材を活用した短期集中型実践ビジネス英語プログラム「CLUB900」を開発・運営する。
ビジネスブックマラソン 土井 英司 |
マインドマップ的読書感想文 smooth |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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Prologue世界のエリートが実践する「基本」とは何か? | p.1 | 4分 | |
Chapter1 自信の「芽」を自分で育てる | p.15 | 15分 | |
Chapter2 日々の積み重ねで自信を肉付けする | p.45 | 15分 | |
Chapter3 小さなリーダーシップを積み重ねる | p.75 | 20分 | |
Chapter4 チーム成果を最重視する | p.115 | 17分 | |
Chapter5 目標の「背骨」を鍛える | p.149 | 13分 | |
Chapter6 他人と競わず「自分」と競う | p.175 | 13分 | |
Epilogue 本書のタイトル「エリート」に込めた想い | p.201 | 3分 |