「孫子の兵法」を現代の人生に活かすにはどうすれば良いのかを、わかりやすく紹介している一冊。孫子の基本が実践に活かせるように書かれています。
■孫子は「不敗」を一番大切に考える
戦うのは有利な時だけ、勝利を100%確信できる状態の時だけである。それ以外の時は、戦わない決断をし、やめる勇気を発揮して、逃げる事に専念する。
ToDo
・不利な時、やめる勇気を大胆に発揮する
・優れた定石をまず身につける
・新しく取り組む事の情報をすべて集めておく。
・勝利のチャンスを待つため、失敗をまず避ける
■敗者の教訓、まずはそれを避ける
孫武が兵法書を書き上げた時,過去の戦闘の結果を参考にした。中でも同じ業界や仕事での失敗談は貴重である。
ToDo
・歴史を含めた過去を、自分への教訓とする
・勝っている2割と、負けている8割の境界線を見分け、勝ち組の上位2割を見つける
・失うものをイメージすると、人はすぐに動く。失う恐怖と不安を利用して、自分を突き動かす
『孫子』の要諦は、次の5つに大別できる。
①大きな勝利は90%があなた以外の要素で決まる
勝敗は一兵卒の奮闘に任せるのでは勝利を当てにできない。大きな勝利のためには、あなた以外の要素をまず整える事が必要である。
②相手に実力を発揮させない
冷徹に戦いを考える時、自分の実力を発揮する事と同じか、それ以上に、相手の実力を発揮させない事が大切である。
③敗北者の行動には共通点がある。それを避けるべし
私達は敗北者の姿を学び、それを避ける事ができる。
④兵を本気で戦わせて200%の実力を発揮させる
部下である兵士は、単なる機械のような存在ではない。感情があり血が流れている人間であり、だからこそ指揮する人物の違いで彼らの発揮する能力は、何倍も差が出て勝利と敗北を分ける。
⑤戦う事ではなく、勝つ事が最終目標である
目的はあくまで勝利であって、戦いではない。あらゆる行動には目的がありながら、時には人は手段と目的を混同する。
著者 鈴木 博毅
1972年生まれ。戦略マーケティング・コンサルタント MPS Consulting代表 大学卒業後、貿易商社にてカナダ・豪州の資源輸入業務に従事。その後国内コンサルティング会社に勤務し、2001年に独立。戦略論や企業史を分析し、負ける組織と勝てる組織の違いを追求しながら、失敗の構造から新たなイノベーションへのヒントを探ることをライフワークとしている。 顧問先にはオリコン顧客満足度ランキングで1位を獲得した企業や、特定業界での国内シェアNo.1企業など多数。
帯 SBIホールディングス代表取締役 北尾 吉孝 |
ビジネスブックマラソン 土井 英司 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
はじめに | p.2 | 1分 | |
序 章 世界最高峰といわれる『孫子』を使いこなすには? | p.15 | 4分 | |
第1章 なぜ、勝てない戦いに挑むのか? | p.25 | 19分 | |
第2章 なぜ、根拠もないのに勝てると思うのか? | p.67 | 14分 | |
第3章 なぜ「戦わずに勝つ」方法をとれないのか? | p.99 | 18分 | |
第4章 なぜ、勝てるタイミングを逃してしまうのか? | p.139 | 15分 | |
第5章 なぜ、兵の「実力」を引き出せないのか? | p.173 | 22分 | |
あとがき | p.214 | 3分 | |
巻末付録 孫子をさらに詳しく学びたい方へ 成り立ちと特徴を分析する | p.221 | 22分 |
良い戦略、悪い戦略 [Amazonへ] |
[新装版]孫子・呉子 (全訳「武経七書」) [Amazonへ] |
ドラッカー名著集9 「経済人」の終わり [Amazonへ] |
選択の科学 [Amazonへ] |
リデルハート戦略論 間接的アプローチ 上 [Amazonへ] |
ビル・ゲイツ―巨大ソフトウェア帝国を築いた男 [Amazonへ] |
スティーブ・ジョブズvsビル・ゲイツ (PHPビジネス新書) [Amazonへ] |
売る力 心をつかむ仕事術 (文春新書 939) [Amazonへ] |
イノベーションと企業家精神 (ドラッカー名著集) [Amazonへ] |
サバイバーズ・クラブ [Amazonへ] |
エクセレント・カンパニー (Eijipress business classics) [Amazonへ] |
ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則 [Amazonへ] |
遊撃戦論 (中公文庫) [Amazonへ] |