顧客とのつながりを第一に考えるスターバックスでは、どのような経営手法が用いられているのか。従業員の教育方法から、ブランディングの考え方まで、スターバックスの経営について書かれた一冊。
■人と人とのつながりを第一に考える
「愛」と「人間らしさ」と「謙虚さ」を組織に浸透させ、業績に結び付ける。これこそが飛躍的に業績を向上させるリーダーシップである。リーダーシップは主に3つの特性で構成されるというのは、ハワード・シュルツの持論である。
スターバックスのリーダーは、事業のあらゆる場面において人と人のつながりを第一に考える。パートナー、お客様、地域社会の人々、株主と気持ちを通わせ、そこから生まれる機会を基盤として事業戦略を練る。つまり人間らしさというレンズを通して相手を見て、質の高い成果を期待する。
スターバックスは5つの原則に沿って、気持ちを通い合わせ、イノベーションを推進し、新しい商品ラインを拡大し、従業員とお客様のロイヤルティーを獲得している。
スターバックスのリーダー達はコモディティを購入し、つながりを築き、そのつながりを活用してブランドを強くしている。何よりもまずコモディティに情熱を注ぎ、従業員に情熱を注ぐ。そこからスタートして、パートナーとお客様の間に人間関係(つながり)が育まれるようにスチュワードシップを発揮する。つながりができると、テクノロジーを活用してブランドの力をさらに強め、消費者の暮らしのより多くの領域に多様な商品を提供するための方法を探る。リーダー達は商品にブランド力を持たせ、そのブランド力を活用して、さらに商品を提供する。その商品はあくまでもブランド・エクイティを高めるようにデザインされている。
著者 ジョゼフ・ミケーリ
コンサルタント 執筆や講演活動のほか、企業コンサルタントとして国際的に活躍。『スターバックス 5つの成功法則と「グリーンエプロンブック」の精神』『ゴールド・スタンダード』など、多くの著書が全米ベストセラーとなる。 フォーカス社による「2011 年、注目のカスタマーサービス・インフルエンサー5人」のひとりに選出。
日本経済新聞 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
第1章 絆を育むリーダーシップ――スターバックス・コネクション | p.11 | 8分 | |
第2章 売り手が情熱を抱けない商品にお客様が情熱を抱くだろうか? | p.23 | 24分 | |
第3章 つねに変わらず一貫性を保つ、そして一度きりの魔法のような体験を | p.52 | 26分 | |
第4章 信頼と愛情が企業の価値を決める | p.85 | 21分 | |
第5章 最高のサービスはパートナーの成長からしか生まれない | p.110 | 23分 | |
第6章 世界で通用するサービス――人間の普遍的なニーズを満たす | p.139 | 20分 | |
第7章 地域の声に耳を傾ける――敬意、賞賛、そしてカスタマイズ | p.163 | 20分 | |
第8章 テクノロジーを活用してつながりを育てる | p.189 | 22分 | |
第9章 絆から生み出された新しい試み | p.215 | 23分 | |
第10章 過去は大切にするが、とらわれてはいけない | p.245 | 22分 | |
第11章 持続的な成功を築くために長期的な視点を持つ | p.271 | 23分 | |
第12章 暮らしに溶け込み真のつながりを育む | p.298 | 6分 |
スターバックス再生物語 つながりを育む経営 [Amazonへ] |
ケン・ブランチャード リーダーシップ論[完全版] [Amazonへ] |
モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか [Amazonへ] |
ビジョナリー・カンパニー 2 - 飛躍の法則 [Amazonへ] |
スピード・オブ・トラスト―「信頼」がスピードを上げ、コストを下げ、組織の影響力を最大化する [Amazonへ] |
世界の技術を支配する ベル研究所の興亡 [Amazonへ] |
企業変革力 [Amazonへ] |