プレゼンや話し方など、アウトプットのスキルは注目されやすい。しかし、聞くというスキルこそ重要である。聞き方によって、情報のインプットが変わるとし、聞くことの重要性を説く。
■聞き方で仕事の9割は決まる
コンサルティングファームで重要視している資質として、多くのファームが挙げているのは「聞く」スキルである。実際に優秀なコンサルタントほど「聞く」事を大切にし、時間と労力をかけ、「聞き方」の工夫をしている。
一昔前は「聞く」よりも「話す」スキルの方が、コンサルタントの優劣の差となっていた。理路整然と話せるコンサルタントが、MBA的な知見と分析をクライアントにプレゼンする事で、報酬を得る事ができていた。
しかし、情報化が進み、MBA的な知見や分析は、かつてほどの希少性を持たなくなった。また、世の中がより複雑化した事で、効き目のある最新理論やフレームワークなどの一般解を提示しても問題が解決できなくなり、むしろどれだけクライアントから要望や情報を的確に聞き出し、個別解を探していくかが重要になってきた。
■相手に「話したい」と思わせる技術
①プロファイリングであらかじめ相手の情報を把握しておく
②聞く場所を使い分ける
③座席は相手の斜め前に座る
④アイスブレイクで素早く懐に飛び込む
⑤アイコンタクトで話やすい雰囲気を作る
⑥話したい気にさせるためにメモをとる
著者 清水 久三子
1969年生まれ。&create(アンド・クリエイト)代表 大手アパレル企業を経て、1998年にプライスウォーターハウスコンサルタント(現IBM)入社後、企業変革戦略コンサルティングチームのリーダーとして、新規事業戦略立案・展開支援、コンサルタント育成強化、プロフェッショナル人材制度設計・導入、人材開発戦略・実行支援などのプロジェクトをリード。 2005年より、コンサルティングサービス&SI事業部門の人材開発部門リーダーとしてコンサルタント・エンジニアの人材育成を担い、2013年に独立。
週刊ダイヤモンド 2014年11/1号 [雑誌] 三省堂書店営業本部課長 鈴木 昌之 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
はじめに | p.1 | 5分 | |
CHAPTER1 なぜ今「聞き方」なのか? | p.17 | 15分 | |
CHAPTER2 相手に「話したい」と思わせる技術 | p.43 | 36分 | |
CHAPTER3 必要な情報を収集し、検証する技術 | p.105 | 44分 | |
CHAPTER4 シーン別「聞き方」のおさらい | p.181 | 8分 | |
CHAPTER5 人や組織を「動かす」「変える」チェンジクエスチョン | p.195 | 23分 | |
おわりに | p.235 | 1分 |
伝え方が9割 [Amazonへ] |