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2015/07/01更新

御社の寿命 - あなたの将来は「目利き力」で決まる! (中公新書ラクレ)

145分

5P

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ダメな会社のポイント

帝国データバンクの調査部が、ダメな会社を見抜くポイントを紹介。いかに会社の目利きをするかを解説しています。


■会社はなぜ倒産するのか
会社が倒産する理由や事情は様々だが、業績が悪化して資金繰りに困るというのが最も多い理由である。多くの企業は銀行や地元の信用金庫などから資金を借りているが、決算書類などをごまかしたり、あるいは借入状況などを適切に報告しなかったりして、多額のお金を借りた末に倒産し、銀行も融資した資金を回収できずに損失を被るなどのケースが多い。

倒産には会社経営が不振に陥り、やむなく倒産してしまうケースの他、経営者が意図的に支払いを滞らせて倒産させてしまう特別なケースもある。こうしたケースの多くは「取り込み詐欺」による倒産で、特に首都圏で多い。取り込み詐欺で、騙す会社は、休眠会社を買って業歴の長い会社になりすまし、まともな実績などないのに多数の取引があったように偽装するケースが多い。怪しい会社は、まず会社の名前が頻繁に変わっている事が少なくない。同じように本店の所在地が1年の間に2、3回も変わっているのも怪しい。

超短要約

■「会社をつぶす社長」10のポイント
①計画性がない
いつまでに、どれだけ、どうやっての3つの計画が立てられない。それを社員にきちんと説明できない。

②情報がない
社内の特に悪い情報が伝わらず、足元をすくわれる。

③リーダーシップがない
人材育成に難がある。今は人手不足が倒産につながりかねない時代である。

④危機感がない
緊張感のない幹部、社員が赤字を放置する。成功した社長は絶えず緊張感を持って経営にあたっている。

⑤人脈がない
異業種の社長とつながっていない。イザという時に頼まれて相談できる関係は絶対に必要である。

⑥数字に弱い
赤字の理由がわからない経営者が多い。自社の取引先の状況を説明できなかったり、経理、財務を部下に任せきりにしている社長は要注意である。

⑦パソコンに弱い
パソコンで何ができるのかを知らないと顧客や市場の変化に乗り遅れる可能性は大きい。

⑧朝に弱い
朝一番に調査に訪れても社長がいない。従業員にいつ来るか尋ねても「わかりません、来ても昼からです」というのは、まず儲からない企業と言える。

⑨決断力が弱い
設備投資を決断する事はどんな社長でもできるが、重要なのはやめる事である。ダメとわかった時に赤字を出す覚悟で撤退する決断をするには必要な素質である。

⑩人情に弱い
リストラに躊躇する。人員削減の決断ができず、結果的に赤字が解消できず、ついには銀行から見放されてしまう。

著者 中村 宏之

1967年生まれ。読売新聞東京本社調査研究本部主任研究員 大学卒業後、読売新聞社入社。経済部、政治部、ロンドン特派員、ハーバード大学国際問題研究所研究員、経済部デスクを経て2014年から現職。

著者 帝国データバンク情報部

1900年創業の民間信用調査会社 国内最大の企業情報データベースを保有。帝国データバンク情報部は、中小企業の倒産が相次いだ1964年、大蔵省銀行局からの倒産情報提供に応じるかたちで創設。情報誌「帝国ニュース」の発行、「全国企業倒産集計」などを発表している。

この本を推薦しているメディア・人物

帯
東京大学教授 伊藤 元重
エコノミスト 2015年 7/14 号 [雑誌] エコノミスト 2015年 7/14 号 [雑誌]
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土井 英司
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章の構成 / 読書指針

章名 開始 目安 重要度
まえがき p.3 3分
第1章 調査員が走る! 企業倒産ドキュメント p.17 19分
第2章 会社はなぜ倒産するか p.51 13分
第3章 まじめで堅実な社長が会社をつぶす p.75 11分
第4章 生き残る企業の条件 p.95 21分
第5章 どじょうの角さん p.133 8分
第6章 帝国ニュースの記述でたどる昭和・平成倒産史 p.147 19分
第7章 ビジネスパーソン必読 倒産の基礎知識 p.181 14分
あとがき p.206 2分

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