考えることが大切だと言われながら、私達は考えるための方法を教えてもらっていない。考える力を身につけるには、何をしなければならないのか。考えるための訓練がわかりやすく紹介されています。
■対立するものを比べてみる
物事を考えるきっかけとして、おすすめなのが「対立する2つのものを比べる」方法だ。まずは自分がAと考えるなら、あえてその反対のBという考えに触れてみる。すると、嫌でも「なぜこんな考え方をするのだろう」と、むくむくと疑問が湧き上がってくる。そのための材料として「新聞」が良い。そして新聞を読み比べる。
世の中には1つの考えだけでなく、別の考えや立場や見方がある。だから、それぞれ立場が違うものを2種類以上見て、自分であれこれ比べながら判断するのだ。
とかく人は自分と同じ考えの人を見つけて安心し、自分の考えを補強したり、自分の正当性を再確認したがる。しかし、別の立場や視点の人のものを選んで、イラついたり、頭に来たり、疑問が湧いたりして、心がざわつく事が、考える訓練では必要となる。居心地の良いところだけにいようとしては「考える訓練」をしている事にならない。
他人が考えた答えを探すのは「考える」ではない。それは単なる調査、リサーチである。その証拠に、リサーチをしている時は、答えを見つける作業に没頭していて「考えて」はいない。もしリサーチをしながら「考える」とすると、自分なりの新しい答えをつくり出すために、目的意識をもって探すのでなければならない。
著者 伊藤 真
1958年生まれ。伊藤塾塾長 1981年、東京大学在学中に司法試験合格。その後、受験指導を始めたところ、たちまち人気講師となり、1995年、「伊藤真の司法試験塾(現、伊藤塾)」を開設する。 「伊藤メソッド」と呼ばれる革新的な勉強法を導入し、司法試験短期合格者の輩出数全国トップクラスの実績を不動のものとする。「合格後を考える」という独自の指導理念が評判を呼び、「カリスマ塾長」としてその名を知られている。
マインドマップ的読書感想文 smooth |
ビジネスブックマラソン 土井 英司 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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はじめに | p.1 | 3分 | |
1 「考える訓練」の最初の一歩 | p.17 | 12分 | |
2 「日常生活」の中で鍛える訓練 | p.47 | 7分 | |
3 「論理的」に考える訓練 | p.65 | 9分 | |
4 「論理的」に伝える訓練 | p.87 | 8分 | |
5 考える「精度」をあげる訓練 | p.107 | 12分 | |
6 考え続けること、考えるのをやめること | p.135 | 5分 | |
7 「想像力」を広げる訓練 | p.147 | 10分 | |
おわりに | p.171 | 1分 |