研修講師、ファシリテーターに必要な理論とテクニックをまとめた本。一方通行の講義から、参加者主体の活気ある場に研修を変えるための方法が書かれています。
■講師にとって大切なこと
研修では「何」を伝えるのか、内容やプログラム、メッセージも当然大事だが、それ以上に以下のことが大切である。
・伝える対象となる相手が「誰」なのか。相手をよく観て、状況・文脈を踏まえること
・対話や気づきの起こりやすい、本音を開示できる安心・安全な「場」をつくること
・一方通行ではなく、聴いて、問いかけ、引き出し、巻き込む「関わり」を持つこと
・講師の「あり方」そのものを整えていくこと
■コミュニケーションの成果を最大化する5つのSTEP
①自分を整える
・自分自身のプレゼンス(あり方)を整える
・セルフウェアネス(自己認識)を高める
・印象を効果的にマネジメントする
②相手をよく観る
・主催者の意図、参加者の状態を把握する
・相手に話が伝わらないバイアスを理解する
・事前に正しい準備をする
③意図を効果的に組み立てる
・最も伝えたいゴールを明確にする
・メッセージを効果的に伝える方法を知る
・全体のプロセスをデザインする
④安心・安全な場をつくる
・関係の質を高める安心・安全な場をつくる
・空間を有効活用する
・伝達ツール・備品を有効活用する
⑤参加者の力を引き出す
・相互作用を生み出し、参加者主体の場をつくる
・バーバル言語を適切に扱う
・ノンバーバル「表情」「声」「視線」「ジェスチャー」を駆使する
著者 広江 朋紀
1976年生まれ。組織開発コンサルタント 出版社勤務を経て、2002年にリンクアンドモチベーション入社。モチベーションエンジニアとして採用、育成、制度、理念浸透と一貫して組織課題の解決に向けたコンサルティングに従事。 HR領域における豊富な経験を基に組織開発ファシリテーター・研修講師として活動中。延べ研修実績300社超、受講者3万人超、年間稼働150日を超える。
帯 リンクアンドモチベーショングループ代表 小笹 芳央 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
STEP1【WHO 誰が】自分を整える | p.21 | 30分 | |
STEP2【WHOM 誰に】相手をよく観る | p.73 | 22分 | |
STEP3【WHAT 何を】意図を効果的に組み立てる | p.111 | 25分 | |
STEP4【WHERE どこで】場を有効活用する | p.155 | 23分 | |
STEP5【HOW どのように】参加者の力を引き出す | p.195 | 33分 |
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