新規ベーカリーの立ち上げやコンサルティングを行っている著者が、繁盛するベーカリーの作り方を紹介。美味しいパンを作るだけでなく、お客様目線でどのようにすれば繁盛するパン屋にできるかを解説しています。
■美味しいものを並べていればお客様が来るという時代は終わった
この15年もの間に、ベーカリーは多様な進化を遂げてきた。規模の大小や立地、コンセプトやターゲットも様々で、お客様の幅広いニーズに応えるベーカリーが増えてきた。ただ単に「新しさ」「おいしさ」「おしゃれ」といったキーワードだけでは、お客様はもはや振り向いてはくれなくなった。
成功するために一番大切なのは、お客様の目線で常に考えているかどうか。ベーカリー業界は、まだまだ自分のこだわりを優先して、お客様のニーズをないがしろにしているところが少なくない。例えば、ランチタイムに惣菜パンではなく、ライ麦主体のドイツの食事パンを焼いているようなベーカリーが未だにある。
パン職人から独立すると、つい自分の経験の中だけでパン作りを完結させてしまいがちである。また、パン作りは得意でもパンの食べ方を知らない人が意外と多い。一生懸命パンを作っている人こそ、もっとパンを食べて、美味しい食べ方を研究してほしい。
■成功するためのココロに刺さる13の教訓
①「売れるベーカリー」をゴールにしてはいけない
②個人店こそマーケティングすべし
③本気の店作り、開業資金は最低一千万円
④スタンダードの逆を行け。ギャップの連鎖で心をつかむ
⑤「作る」にはまらない。「売る」をないがしろにしない
⑥ベーカリーは見た目が勝負
⑦「こんなパンを待っていた」は信じない
⑧現金商売には魔物がいると心得よ
⑨職人ではなく「食人」であれ
⑩いつ来ても焼きたてパンがある
11五感に響くワクワク感
12買いたくなるディスプレイ
13優しさが基本にある接客
著者 岸本拓也
ベーカリープロデューサー 「TOTSZEN BAKER’S KITCHEN」オーナー ジャパンベーカリーマーケティング株式会社代表取締役社長 学卒業後、外資系ホテルの横浜ベイシェラトンホテルに入社。広報PR・ブランディング・レストランカフェ・ホテルベーカリーショップのマーケティング及び企画業務を担当。20代後半、ベーカリー開業に伴い退社し、有限会社わらうかど設立。横浜・大倉山にて「TOTSZEN BAKER’S KITCHEN(トツゼンベーカーズキッチン)」を開業。 2011年より、震災地におけるベーカリープロデュースやホテルベーカリーの新業態開発、既存ベーカリーの売上改善、販売コンサルティングをスタート。 2013年にジャパンベーカリーマーケティング株式会社を設立。ベーカリープロデューサーとして、国内外の新規ベーカリーの立ち上げやコンサルティングに奔走中。
帯 アル・ケッチャーノ 奥田 政行 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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prologue ベーカリーは多様性の時代へ | p.6 | 1分 | |
Ⅰ at first 『新しい時代をつくるベーカリーのカタチ』 | p.11 | 3分 | |
II lesson 『成功するためのココロに刺さる13の教訓』 | p.23 | 8分 | |
III case study 『僕が手がけたムービングベーカリー』 | p.51 | 22分 | |
IV practice 『開業までの基本ステップ』 | p.130 | 8分 |