マッキンゼーで25年間働いてきた著者が、成果をあげるための仕事の仕方を紹介している一冊。成果に結びつかない努力を避けて、努力を成果に結びつけるために大切なポイントを解説しています。
■「いい努力」と「悪い努力」
努力には「いい努力」と「そうでない努力」がある。一般に「努力することはいいことだ」と思われている。しかし「努力をすればいい」と思った瞬間、大事な点を見失ってしまう。問題は、労力やかけた時間ではなく、努力の質にある。
「いい努力」は何となくできるものではない。常に行動の質を自覚し続けないことには「とにかく時間をかける」「がむしゃらに頑張る」というパターンに戻ってしまう。「いい努力」には7つのポイントが挙げられる。
①「成果」につながるもの
②「目的」が明確なもの
③「時間軸」を的確に意識しているもの
④「生産性」が高いもの
⑤「充実感」を伴うもの
⑥「成功パターン」が得られるもの
⑦「成長」を伴うもの
いい努力をするには「生産性が高い思考」をする必要がある。いい努力に結びつく、生産性が高い思考に必要なのは「①目的、②境界条件、③課題」の3点セットを抑えることだ。
そして、常に「いちばん効くレバーは何か」という発想を持っておかなくてはならない。
著者 山梨 広一
1954年生まれ。LIXILグループ取締役 富士写真フイルムを経て、1990年マッキンゼー・アンド・カンパニー入社。1995年からパートナー、2003年からシニアパートナー。 小売業、消費財メーカーおよびその他業界の企業の戦略構築や組織変更、マーケティング、オペレーション改革など、マッキンゼー日本支社において最も豊富なコンサルティング経験を有する。 2010年から2014年まで、東京大学工学部大学院TMI(技術経営戦略学専攻)で「企業戦略論」の講座を指導、また同大EMPにて「消費論」の講義を行っている。 2014年、マッキンゼー退社後、イオン株式会社執行役を経て特別顧問。2016年から株式会社LIXILグループ取締役
ビジネスブックマラソン 土井 英司 |
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日経ビジネス |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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はじめに その努力は「いい努力」か「悪い努力」か? | p.1 | 5分 | |
第1章 努力の質を変える―仕事に「いい流れ」をつくるルール | p.21 | 44分 | |
第2章 いい努力を生み出す思考法―「次の行動」をクリアにする考え方 | p.85 | 34分 | |
第3章 いい努力につながる時間術―早く動いて「努力の効果」を最大化する | p.135 | 23分 | |
第4章 いい努力を進化させる―自分を「成長」させ続ける行動法 | p.169 | 15分 | |
第5章 人と一緒にいい努力をする―「最も大きな成果」を生み出す仕事術 | p.191 | 31分 | |
おわりに | p.237 | 2分 |