ゼロからイチを創る
きゃりーぱみゅぱみゅが成功したから、第二、第三のきゃりーは登場しますか、と聞かれることがある。しかし、第二、第三のきゃりーには興味がないし、必要ない。人もモノも街も、第二、第三ではダメである。ゼロからイチを創り上げないといけない。小さな催しも、大きなイベントも同じ力を注ぐ。集まる人の数ではなく、人がどれだけ心を動かすかが大切なこと。だから、いずれも、ゼロからイチを創る意識でやる。
すでに創り上げられたものではなく、創っている最中のものを、一緒になっていく。それが人々に支持されていくものになる。創るプロセス、創る途中を共有できるから、より大きな面白さを味わうことができる。
今いいと思うことをやる
その瞬間、瞬間、感じることが大事。今いいと思うことこそ、やるべきことである。いいと思ったり、誰かに教えたいと思ったりしなければ、売ったりはできない。人間というのは正直だから、素直な感覚を大事にすることで結果も変わってくる。自分たちがいいと思うことだから続けることができる。いいものはいい、と思えるか。やりたい、と思えるかどうか。
だからこそ、いいと思うこと、好きになることを意識しないといけない。ただ受け入れるのではなく、きちんと吸収して、考えて自分のものにしていく。そうすることで、ちょっと前まで嫌いだったものが、好きになる可能性だってある。
「らしいよ」くらいが気になる
何が流行るのか、何が受け入れられるのか、これは常にマーケットとの勝負になる。よく言う言葉が、お茶の間のちょっと上澄み。お茶の間ど真ん中でもいけない。ちょっと上澄みというのがポイント。「あそこ、美味しいらしいよ」くらいのニュアンスで言われているのがいい。「らしいよ」くらいで表現されているものに、人はドキドキするし、気になる。商品でも音楽でも飲食でも、どんなものでも、今は一方的な宣伝ではなく、周りのザワつきが大事になっている。
レストランだって、昔はテレビで紹介されたオススメの店にみんな行った。でも、今はネット検索がある。周囲の人たちがどう考えているのかをチェックする。口コミを重視する。ちゃんと周りがザワついているか、ということがますます重要になっている。
その場その場の感覚を大事にする
何かを考える時も、何かを決断する時も、大事にしているのは感覚。その場その場でどう感じているか。感覚でフワッとしゃべった言葉が、全部バラバラにしゃべっているように見えて、最終的にちゃんとつながっている。なぜなら、軸はブレていないから。
分析して考えようとせず、その場その場の感覚を、もっともっと大事にしていい。そこに自信がなくなると、他から学びを得ようとしてしまう。考えすぎないこと。感覚を大事にすること。