Googleで「ビジュアライゼーション」の講座を担当してきた著者が、伝わる資料を作成する秘訣を紹介している一冊。資料をわかりやすくするためのコツが説明されています。
■まずコンテキストを理解する
データをうまくビジュアル化する秘訣は、いきなりデータにふれないことである。データで作業を始める前に、まずコミュニケーションをとることになったコンテキスト(文章・背景)を理解する必要があるからである。
分析した結果を相手に伝える時には、発見した1つか2つの重要なことを、相手に具体的に説明し、ストーリーを伝える。データをグラフにしたり、コンテンツを作ったりする前に、明確にしておきたいことがある。1つ目は「誰に伝えるのか」、2つ目は「相手に知ってもらいたい、またはやってもらいたいことは何か」についてである。相手にどのように行動してもらいたいかを明確にした上で、伝え方を決める。この2つの質問に答えることができて初めて3つ目の質問の準備が整う。つまり「主張を伝えるために、どのようにデータを活用するか」について考えることができる。
内容を作り込む前に何を伝えたいのか簡潔にまとめておくと、無駄な作業がなくなり、資料の内容は確実に目的に合ったものになる。
データをうまくビジュアル化する秘訣は、いきなりデータにふれないことである。
元Google ビジュアライゼーション講座担当 銀行やプライベートエクイティでの分析業務で活躍後、Googleに入社。Googleに約5年間在籍し、「ビジュアライゼーション」の講座を担当、世界各国のGoogleで教えてきた。 ただのデータを「情報」に変え、本質を見抜き、アクションへとつなげる手法を説く。2013年、Google退社。 ブログstorytellingwithdata.comを立ち上げ、人気を博す。「ひどいパワーポイントを世界からなくす」をミッションに、企業や非営利団体でビジュアルコミュニケーションの研修やワークショップを行なう。
帯 元Google 人事担当上級副社長 ラズロ・ボック |
日経ビジネスアソシエ 2017年 5 月号 |
日経トップリーダー |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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イントロダクション | p.4 | 13分 | |
第1章 コンテキストを理解する | p.21 | 12分 | |
第2章 相手に伝わりやすい表現を選ぶ | p.37 | 26分 | |
第3章 不必要な要素を取りのぞく | p.71 | 22分 | |
第4章 相手の注意を引きつける | p.99 | 22分 | |
第5章 デザイナーのように考える | p.127 | 22分 | |
第6章 モデルケースを分解する | p.155 | 11分 | |
第7章 ストーリーを伝える | p.169 | 19分 | |
第8章 さあ、全体をまとめよう | p.193 | 16分 | |
第9章 ケーススタディ | p.213 | 29分 | |
第10章 最後に | p.251 | 12分 |