人を動かす4つの基礎力
③アイコンタクトを取って前のめりに聴く
話を聞く時は、適切にアイコンタクトを取って前のめりに聴く。会議が終わって部屋を出る時もアイコンタクトを取って、目礼してドアを閉める。部屋を出る時のアイコンタクトには、上司からは「よろしく頼むよ」、部下からは「任せてください」というような阿吽のコミュニケーションがある。
④相手は変えられない、自分を変える
部下には部下の想いがある。彼らを変えようとすればするほど、彼らは自らの殻の中に閉じこもるか、反発してしまう。複雑な感情を持つ人間の気持ちを自分の思い通りにすることなど不可能である。しかし、相手を変えられなくても、自分の行動を変えることはできる。そして相手との人間関係を大きく改善することができる。
説得力を高める
①雄弁は金、沈黙はクズ
雄弁であることはリーダーシップの重要な要素である。コミュニケーション能力と説明責任を求められる現代、自分の信じるところを明快に説得力を持って主張し、上司と部下双方からの信頼を得て、力強く指導するリーダーこそが求められるため、沈黙ではどうにもならない。部下も同じで、上司が指示しても理解したのかどうかわからず、反論があってもうまく表現できない部下ほど扱いにくいものはない。人間が集まって仕事をするには、コミュニケーションが不可欠である。
②言葉を磨き続ける
「人を説得する」「人に納得してもらう」というのは、良い仕事をするために最も重要なスキルである。そのためには「言葉を磨き続ける」ことに力を入れるといい。
余計なものを削ぎ落とすほど説得力は増す。くどくど言わずに要点を一言でズバッと表現することで、「無駄を削ぎ落とした本質」に迫ることができる。
③眼力を持って説得する
人を説得する際に言葉以外で大切なのが「眼力」である。適切にアイコンタクトを取りながら、相手の反論もよく聞いて、だんだんと了解へ網を縮めていく。この時、資料の準備がすでに十分であることが大前提である。準備が十分なら自信につながり、それが眼力になって相手に伝わる。
部下と上司をつなぐ
①コミットメントする
「コミットメントすること」が信頼される上司になるための重要な条件である。部下を引っ張る者が決意表明をしないと意図が伝わらないので、部下は安心して付いていけない。
②有言不実行
提言したことがすべて実行できるということは、実は提言していることがあまり困難なことではなかった、という意味にもなりかねない。「言うだけで実行しない」のではなく、「実現困難と思えても、組織としてやるべきことはやろうと提言してくれる」タイプという意味で、有言不実行も重要な人材である。