住宅・不動産ポータルサイト「LIFULL HOME'S」を運営するLIFULLの人事制度改革について紹介されている一冊。働きがいのある会社として評価される同社がどのようにして、会社組織を変革したのかが書かれています。
■何を目指すのかを明確にする
どのような組織であっても、その組織の成果を最大にするためには、組織の構成員のポテンシャルを可能な限り、発揮してもらう必要がある。そのためにはまず、その組織が組成された理由である「その組織が目指すもの」と「それを目指す理由」を全員に明示して、受容してもらうこと。そして全員がその一点に対し、ブレずに全力を出し切れるようにすることが重要である。
会社組織を変革しようと思えば、まずは組織が「何を目指すのか」、そして「なぜ目指すのか」を明確にすることが、スタート地点になる。明文化することで、採用においても理念に共感した人が応募してくる。さらに「何を目指すのか」と「なぜ目指すのか」だけでは、社員の間で仕事の進め方にばらつきが出て非効率になる可能性がある。そこで「どのように目指すのか」を定めておくことも重要になる。「社是」「経営理念」「ガイドライン」として明確にしておく。
どうしたら社員が気分よく働き、能力を発揮して結果を出してくれるのか。社内コミュニケーションを活発化するために、どんな手を打ったらいいのか。その答えを得るためにすべきことは、シンプルで「自分が社員だったら、どう感じるか」をベースに考える。自分がやってもらって嬉しいことをやり、やられたら嫌なことは控える。
著者 羽田 幸広
1976年生まれ。LIFULL執行役員人事本部長 人材関連企業を経て2005年ネクスト(現LIFULL)入社。人事責任者として人事部を立ち上げ、企業文化、採用、人材育成、人事制度の基礎づくりに尽力。2008年からは社員有志を集めた「日本一働きたい会社プロジェクト」を推進し、2017年「ベストモチベーションカンパニーアワード」1位を獲得。 7年連続「働きがいのある会社」ベストカンパニー選出(2011年~2017年)、健康経営銘柄選定(2015年度、2016年度)など、企業として高い評価を得るまでに導いた。
帯 C Channel代表取締役 森川 亮 |
帯2 サイバーエージェント代表取締役 藤田 晋 |
帯3 Mistletoe 代表取締役 孫 泰蔵 |
THE21 2017年 06 月号 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
はじめに | p.1 | 3分 | |
序 章 会社が変わり始める日―「日本一働きたい会社プロジェクト」の始動 | p.17 | 14分 | |
第1章 経営理念に「命」を吹き込む―組織変革で絶対に欠かせないこと | p.41 | 16分 | |
第2章 妥協のない、最高の採用―独自の採用基準をどう定め貫くか | p.69 | 18分 | |
第3章 企業文化を醸成する―社員が安心して挑戦できる環境づくり | p.101 | 16分 | |
第4章 結果を出す組織開発―12年からて「日本一モチベーションの高い会社」へ | p.129 | 15分 | |
第5章 「社員が自ら学ぶ」人材育成―多様な経験を絶え間なく提供する | p.155 | 14分 | |
第6章 これから、どんな会社をつくるのか―目指す企業グループの姿と働き方の革進 | p.179 | 12分 | |
第7章 会社の「信頼」を支えるために―勇気をもち、対峙する | p.199 | 15分 |
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