コロンビア大学でモチベーション理論を教える社会心理学者が、多くの心理学者たちの数々の実験と、著者自身の研究成果によって証明済みの「心理学的に正しい目標達成の方法」を紹介している一冊。
■やり抜く人の9つの習慣
①目標に具体性を与える
目標は具体的にすること。例えば「やせたい」と思うのならば、目標は「やせる」ではなく「5kgやせる」とするべきである。「自分が望んでいるものは何か」をはっきりとわかっている人は、そこに到達するまでやり抜くことができる。具体的な目標を決めたら、そのために必要な行動は何かを具体的にすることも大切である。「いつまでに、何をするのか」を決める。まずは、具体的かつ詳細に、自分が達成したいことを考え抜くことが大事である。
②目標達成への行動計画をつくる
目標達成のためにやるべき行動を着実に実行するためには「いつ何をやるか」をあらかじめ予定に入れておくべきである。何をするべきかが明確であれば、脳はそれをする機会を逃さず、行動に移すことができる。
やるべきことが多すぎて、何から手をつければいいかわからない時には「if-thenプランニング」という方法を使う。事前に「いつ」「何を」やるかを、はっきりと決めておくことで、実行できる確率は2〜3倍も高くなる。
目標を達成できる人には、9つの共通する習慣がある。
①明確な目標を持っている。
②if-thenプランの形で「いついつになったらやる」と計画している。
③現状と目標までの距離に目を向けて「目標に近くために何をすべきか」に焦点を当て、モチベーションを維持している。
④成功できると信じている。同時に、成功は簡単には手に入らないと考えて、努力を怠らない。
⑤最初から完璧を目指さない。失敗を恐れることなく、少しずつでも進歩することを考えている。
⑥どんな能力でも努力で身につけられると信じている。どんな困難でも「やり抜く力」を持って当たることができる。
⑦意志力も鍛えれば強くなることを知っていて、習慣的に鍛えている。筋力と同じように、意志力も使いすぎれば消耗することを知っている。
⑧誘惑をできるだけ近づけないようにしている。意志力で誘惑に打ち勝とうとはしない。
⑨「やらないこと」でなく「やること」に焦点を置く。
コロンビア大学ビジネススクール モチベーションサイエンスセンター 副所長 アメリカ心理学会他で幅広く活動する、モチベーションと目標達成の分野の第一人者。目標達成能力、自己管理能力、幸福感を高めるための最適なアプローチを研究している。 「ハーバード・ビジネス・レビュー」「フォーブス」などに論説を寄稿。
ビジネスブックマラソン 土井 英司 |
マインドマップ的読書感想文 smooth |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
はじめに | p.3 | 2分 | |
第1章 目標に具体性を与える | p.10 | 5分 | |
第2章 目標達成への行動計画をつくる | p.22 | 4分 | |
第3章 目標までの距離を意識する | p.33 | 4分 | |
第4章 現実的楽観主義者になる | p.44 | 5分 | |
第5章 「成長すること」に集中する | p.56 | 6分 | |
第6章 「やり抜く力」を持つ | p.70 | 7分 | |
第7章 筋肉を鍛えるように意志力を鍛える | p.86 | 5分 | |
第8章 自分を追い込まない | p.98 | 3分 | |
第9章 「やめるべきこと」より「やるべきこと」に集中する | p.106 | 3分 | |
おわりに | p.114 | 2分 |
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