これまで6500人の社長と会ってきたファンドマネジャーが、投資すべき会社、投資すべきでない会社のポイントを紹介している一冊。
■サラリーマン社長の会社は成長が期待できない
企業経営において重要なのは「目線の高さ」である。サラリーマン経営者の問題は、まず短期志向で企業を経営しがちなこと。四半期の業績にこだわり、長期的な視野が欠落しやすくなる。また、経営に関する決定事項は書類を固め、「みんなで決めた」という形をつくって自分1人が叩かれないように根回しすることも少なくない。間違った意思決定も責任を分散すれば通せるということになってしまう。
■社長の保有株比率が高い会社の方が株価が上昇する
一般にサラリーマン経営者は、株価に無関心なケースが多い。オーナー経営者は、自分が一番の株主であるため、株価の上昇や下落には、大変敏感である。
■社長の知名度と株価は、ある程度連動している
経営トップの知名度と株価はある程度連動している。これは、経営トップが自分の顔と名前を出してコメントを発しており、メッセージを広く伝える力があることに負うところが大きい。
投資をして、その会社と長い付き合いをしていく場合、会社理念や本質に関わることを知っておくことは非常に重要である。それが将来の株価の上昇につながり、ひいては日本経済を背負ってくれるような大企業になる可能性を秘めている。
著者 藤野 英人
1966年生まれ。レオス・キャピタルワークス 代表取締役社長・最高投資責任者 大学卒業後、野村證券、JPモルガン、ゴールドマン・サックス系の資産運用会社を経て、2003年レオス・キャピタルワークスを創業。 主に日本の成長企業に投資する株式投資信託「ひふみ投信」シリーズを運用。投資教育にも注力しており、明治大学商学部兼任講師、JPXアカデミーフェローを長年務める。 一般社団法人投資信託協会理事。
帯 作家 村上 龍 |
ビジネスブックマラソン 土井 英司 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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はじめに | p.3 | 3分 | |
第1章:会社の性格は社長で決まる | p.17 | 37分 | |
第2章:ブラック企業はこう見抜け! | p.89 | 35分 | |
第3章:社内結婚が多い会社は儲かっている! | p.157 | 25分 | |
第4章:産卵後に死んでしまうサケでなく、メンドリを探せ! | p.205 | 25分 | |
第5章:会社を見分ける3つの基準~ナオコの原則 | p.253 | 12分 | |
おわりに | p.276 | 2分 |
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