業務を洗い出す
見える化は、改善の基本である。現状把握をしなければ何が問題なのか、どこにムダがあり、改善の余地があるのか、何をどのように改善したらいいのか、チームで意識合わせができない。
①まずはすべての業務をリスト化して全体像をざっくり把握する
頻度と所要時間を感覚でよいので記載する。
②「隠れ業務」をあぶり出す
「地味で目立たない業務」「季節業務」「レア業務」「属人化した業務」といった忘れられがちな業務も洗い出す。
③各業務の目的を確認する
特に「報告業務」「資料作成業務」「定例会議」といった定例化したルーチン業務は、ムダが潜んでいるので注意する。
④各業務を5つの要素に分解して問題の原因にアタリをつける
「インプット」「アウトプット」「目的・目標」「関係者」「効率」の5つに分解し、異常や不都合の有無をチェックする。
⑤ルーチン業務を減らして付加価値業務を増やす
定常業務の割合を減らす努力をする。
⑥各業務の4つの方向性を決める
「強化」「効率化」「現状維持」「縮小・廃止」の4つに分類する。すべての業務に同じように力をかけない。
⑦施策の効果を定量化する
何を問題視して、何を測るかを決め、振り返る。
ムダをなくす
まずは様々な切り口、発想で業務のムダに気づけるようにする。
①ネガティブな仕事を洗い出す
「わざわざ」「いちいち」「毎度毎度」といったネガティブな形容詞がつく仕事や工程を見直す。
②あいまい語を「数字」に変えて改善する
「結構多い」「すごく」などのあいまいな形容詞・副詞を数字に置き換えて確認する。
③本当は必要ない業務に時間を奪われていないか見直す
過去から続いている業務、ルーチン化している業務を改めて、今必要かどうか見直す。
④「もしやらなかったら」の想定をして、やめていい仕事を探す
⑤当事者以外の視点から業務を見直す
外の専門家や転職者の視点を活用して、ムダがないか確認する。
⑥4つの時間をなくす努力をする
「思い出す時間」「探す時間」「悩む時間」「問い合わせる時間」の4つにムダがないかを確認する。
改善策を考える
改善策には「ムダをなくすもの」と「生産性をあげるもの」の2種類がある。処理高速化、マニュアル化、システム導入、会議のやり方の見直し、業務の廃止、業務の外注化、サービスレベルの見直し、オフィスレイアウトの変更、新しい働き方の導入、学習機会の提供、人事制度や評価制度の変更など、改善策には様々なものがある。なるべく多くの改善策を出して、絞り込み、実行計画を作り、やってみることが大事である。