相手を説得するためにはどうすればいいのか。心理学の知見をもとに、簡単に使える説得方法を紹介している一冊。
■相手を説得するには、まず伝える「かまえ」が必要
説得力というと、会話の中身や話し方にばかり関心がいくが、実はそうではない。説得力は、単に話の内容だけではなく、身体の動きや顔の表情、あるいは身だしなみなど、様々な要素が組み合わさって生み出されるものである。話し方「以前」に既に説得の成否は半ば決まっているようなところが大きい。
周囲への目の配り方や表情、姿勢、歩き方、眉間のちょっとしたシワから、目の輝きなど、私たちはそうした部分から多くのことを判断している。こうした要素に通底しているのは、会話しようとする相手の姿勢である。これを「かまえ」と呼ぶ。
「かまえ」とは「伝える気持ち」とも言い換えられる。自分の気持ちや言葉をどれだけ心から相手にわかって欲しいと思うか、その真摯さがそのまま、身体やその動き、口調などにも現れる。
説得に必要なのは、まず「かまえ」であり、相手とちょうど良い関係を築いた上で、「返報性」を活用したコミュニケーションを図ることが肝要である。
著者 齋藤 孝
1960年生まれ。明治大学文学部教授 教育スタイル論の提唱者として知られ『声に出して読みたい日本語』が260万部を超えるベストセラーとなり、同著で毎日出版文化賞特別賞受賞。 その後、専門の教育学、日本語教育学などの書籍からビジネス書、コミュニケーションを基礎とした関連書籍を多数執筆。
帯 エッセイスト 阿川 佐和子 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
まえがき | p.2 | 1分 | |
第1章 説得力は「かまえ」で決まる | p.13 | 9分 | |
第2章 説得力のある人は、「3つの要素」を持っている | p.30 | 15分 | |
第3章 相手をその気にさせる3つの会話の技術 | p.57 | 21分 | |
第4章 説得を「科学」する | p.95 | 11分 | |
第5章 説得をサポートする「2つの道具」 | p.116 | 10分 | |
第6章 今すぐ使える「説得テクニック」 | p.134 | 14分 | |
第7章 偉人たちの説得術 | p.160 | 24分 | |
「最強の説得力ルール」一覧 | p.204 | 1分 |
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