100円ショップ、ダイソーの創業物語。なぜ、ダイソーはライバル企業に打ち勝ち、成長を遂げたのか。ダイソーの商売の流儀が紹介されている一冊。
■100円ショップのダイソー
「100円ショップ」最大級のダイソーの売上高は、2017年4200億円。店舗は、国内に約3150店、海外26の国と地域に約1800店の合計約4950店。販売する商品の総点数は約7万点。1ヶ月あたり約500〜700点の新商品を発売している。このダイソーを率いる矢野博丈社長は、ここまでの企業に成長させるのに様々な逆境をはね返し、数々の修羅場をくぐり抜けてきた。
ダイソーは経営計画を持たないが、商品1つ1つについては、徹底して計画している。やはり、いかに魅力的な商品を並べるか。100円で、これだけのものが買えるのか、と思ってもらわないとダメである。100円でどうやって作るか。100円で売って、どう利益を出すか。100円というハンディが、結果的にダイソーの商品の品質向上につながった。
「これを100円で売っているのか」と、お客様が驚いてくれるような商品を売ることができたから今がある。昔から矢野がよく社員たちに言っていたのは、100円で売ると50円儲かる商品と、1円しか儲からない商品があったら、どちらを重要視するか、という視点だ。矢野は、いつも1円しか儲からない商品をたくさん売るように伝えてきた。1円しか儲からなくても、お客さんが喜ぶ商品は、放っておいても飛ぶように売れる。結局、1円しか儲からない商品の方が、より多くの利益をもたらしてくれる。
著者 大下英治
1944年生まれ。作家 週刊文春記者を経て、作家として政財官界から芸能、犯罪まで幅広いジャンルで旺盛な創作活動をつづけている。
ビジネスブックマラソン 土井 英司 |
日経トップリーダー |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
プロローグ | p.1 | 5分 | |
第一章 仕入れは貧乏と格闘技 | p.17 | 47分 | |
第二章 夫婦で一番売るトラック売店 | p.79 | 35分 | |
第三章 100円の高級品 | p.125 | 17分 | |
第四章 矢野式人材の育て方 | p.148 | 13分 | |
第五章 破竹の海外進出 | p.165 | 20分 | |
第六章 入社二年目のバイヤー | p.192 | 20分 | |
第七章 99パーセントが自社開発商品 | p.219 | 29分 | |
第八章 新しい風、生き残るために | p.258 | 27分 |
人を覗にいく (ちくま文庫) [Amazonへ] |