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2017/12/12更新

トップアスリートが実践 人生が変わる最高の呼吸法

270分

2P

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正しい呼吸をすることが健康の秘訣

体内に取り込む空気の量が、運動のパフォーマンスや健康に影響を与える。
食べ物や水と同じように適正な空気の量を吸うための呼吸法を紹介している一冊。


■呼吸過多が病気の原因になっている
健康とフィットネスを妨げる大きな要因は「慢性的な呼吸過多」という状態だ。大抵の人は自分でも気づかない内に、適正量よりも2〜3倍は多く呼吸している。摂取する水や食べ物の適正量が決まっているように、呼吸にも理想的な量がある。食べ過ぎが健康を害するのと同じように、呼吸のしすぎは体に悪い影響を与える。慢性的な呼吸過多は「健康状態の悪化」や「体力低下」の原因になり、結果として仕事や運動のパフォーマンスを下げることになる。さらに「不安障害」「喘息」「倦怠」「不眠」「心臓病」といった症状や病気を引き起こし、「肥満」の原因にまでなることもある。

超短要約

■吸う空気にも適正量がある
健康のためには、どれくらいの量の空気を吸うのが理想的なのか。食べ物や水に適正量があるのなら、空気にもあってしかるべきだろう。体内に取り込む空気の量は、肉体に大きな変化を起こす可能性を秘めている。健康状態がよくなり、運動パフォーマンスも向上する。

フィットネスを向上させるには、筋肉、臓器、組織へ送り届ける酸素の量を増やす必要がある。全般的な運動パフォーマンスは、肺の機能によって制限される。手足の筋力ではないし、メンタルの強さでもない。運動の限界を決めるのは、筋肉の疲労ではなく、息切れだ。そのため、運動パフォーマンスを向上させるのに一番大切なのは呼吸ということになる。

太古の人類は、自然な食生活を送り、もっと体を動かしていた。競争社会のストレスとも無縁だったから、正しい呼吸法が自然に身についていた。一方、現代人は、慢性的なストレスにさらされ、座りっぱなしの生活を送っている。食生活は不健康で、運動不足だ。そのため、多くの人が正しい呼吸法を忘れてしまった。そして、正しく呼吸ができないことが「倦怠感」「肥満」「睡眠障害」「呼吸器疾患」「心臓病」などの原因になっている。

■正しい呼吸エクササイズ
①片手を胸に当て、もう片方をおへその上に当てる。手で呼吸を感じ取る
②ゆっくり息を吸い、お腹が膨らむのを感じる
③ゆっくり息を吸い、お腹がへこむのを感じる
④自分の呼吸パターンを観察する。呼吸の大きさと深さに注意する
⑤手に力を入れて静かに胸とお腹を押し、呼吸の動きを抑制する。手の力に反発するイメージで呼吸する
⑥呼吸の量を減らしていく
⑦いつもより小さく息を吸い、小さく息を吐く
⑧リラックスして息を吐く。ゆっくりと、体の力を抜いて息を吐く
⑨呼吸全体をリラックスさせる
⑩体に力を入れない。息を止めたり、呼吸にポーズを入れたりしない。スムーズに呼吸を続ける。ただ呼吸量だけを減らしていく
⑪この「小さな呼吸」を3〜5分続ける。呼吸のリズムが乱れたり、呼吸筋が収縮するのを感じたりしたら、息苦しさの程度が強すぎるということだ。この場合には呼吸が正常に戻ったところで再開する

著者 パトリック・マキューン

酸素アドバンテージ・プログラム開発者 ビューテイコ呼吸法の生みの親であるコンスタンチン・ビューテイコ医師に学ぶ。 子供のころから喘息に苦しみ、山のような薬と吸引器に頼ってきたが、26歳のときにビューテイコ呼吸法と出会い、長年苦しめられた喘息の症状から解放される。この人生が変わる経験に触発され、自分と同じように呼吸の問題を抱える人たちを救うことを生涯の仕事に選ぶ。 ロシアでの修業を経て、13年以上にわたって5000人以上のクライアントに呼吸法を指導し、数百人の医療専門家とともに働いてきた経験から、酸素アドバンテージ・プログラムを開発する。同プログラムは、呼吸を止めるトレーニングに関する著者自身による広範な研究が下敷きになっていて、現在も世界各地でこの酸素アドバンテージ・プログラムを教えている。

この本を推薦しているメディア・人物

帯
Mercola.com設立者 ジョゼフ・マーコラ

章の構成 / 読書指針

章名 開始 目安 重要度
Prologue 呼吸を減らすとすべてが変わる p.15 15分
Chapter1 誰もが誤解している酸素のパラドックス p.40 13分
Chapter2 体内酸素レベルを自分で測定する p.60 17分
Chapter3 鼻は呼吸のためにあり、口は食事のためにある p.86 12分
Chapter4 軽い呼吸こそ、身につけるべき正しい呼吸法 p.104 11分
Chapter5 人間本来の呼吸のしかたを取り戻す p.121 14分
Chapter6 自然で合法的にパフォーマンスを上げる方法 p.144 18分
Chapter7 低地にいながら高地トレーニングをする p.172 11分
Chapter8 鼻呼吸で集中力を高め意図的にゾーンに入る p.189 22分
Chapter9 呼吸法を変えるだけで簡単にダイエットできる p.224 12分
Chapter10 呼吸量を減らすことで疲れない体をつくる p.242 6分
Chapter11 呼吸量を減らすことで心臓を強化する p.252 10分
Chapter12 呼吸量を減らすことで喘息を治す p.267 9分
Chapter13 鼻呼吸に変えると顔が正常に発達する p.281 8分
実践編 酸素アドバンテージ・プログラム p.294 19分
Epilogue 体を動かすことは命を救う p.330 3分

この本に影響を与えている書籍(参考文献、引用等から)

運動生理学―エネルギー・栄養・ヒューマンパフォーマンス 運動生理学―エネルギー・栄養・ヒューマンパフォーマンス
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