ドラッカーは、成果をあげるために必要な習慣的な能力の第一条件に、時間管理術を挙げている。いかに時間を管理すべきか、ドラッカーの教える時間管理術をわかりやすく解説している一冊。
■仕事ではなく時間の計画から着手せよ
私たちは仕事時間の25%も管理下に置けていない。本当に仕事を片付けられるエグゼクティブは、仕事ではなく時間の計画から着手する。
ドラッカーは、成果をあげるために必要な習慣的な能力の第一条件に、時間管理術を挙げている。なぜなら成果をあげるために最も必要で、最も足りない資源が時間だからである。私たちは大抵スケジュールを策定し、それに基づいて行動する。しかし、行動予定ではなく、先に管理すべきは時間である。
特定の成果をあげるために必要な時間を先に確保し、その後、何をするかを当てはめて、その行動結果を検証するのがドラッカーの時間管理術である。
ドラッカーの時間術
①時間を記録する
生産的な時間の使い方をしているかどうかを計るために記憶は頼りにならない。時間の記録をとって再評価すること。習慣化すれば、働く時間を体系的に管理する次のステップに進むことができる。
②時間を整理する
本当に重要な問題に取り組める自由な時間を確保するためには、仕事を見直す必要がある。時間の記録を見て、無駄な作業を極力削らなければならない。
③時間をまとめる
有能なエグゼクティブは1日1/4程度時間があれば、重要な事柄は大抵片付けられることを知っている。成果をあげるために、細切れではなく大きな塊の時間を確保する。
著者 吉松隆
組織開発コンサルタント マキシマトレイル・プライベートリミテッド 代表 ビジネス系出版社の綜合ユニコムで編集・記者を経て、 新媒体の創刊や新規事業開発に携わる。2000年4月中小企業診断士登録。その後、ダイヤモンド社で教育研修・経営コンサルティング事業を立ち上げ、リビング・リーダーシップ Tokyoをはじめ、ピーター・F・ドラッカー・マネジメント講座やシチュエーショナル・リーダーシップR II(SLIIR)を事業化し、一貫してエグゼクティブ人材の生産性向上に取り組む。 2013年には組織開発コンサルティング会社のシンガポール拠点の設立に参画し、企業のグローバル化と人材の関係性を再構築することの重要性に着目。経営者に対しては、財務会計と管理会計を一体的に理解し、日々の業務への活用を促している。 また、現場のリーダー層に対してはアクションラーニングの手法を活用し、受講者主体のワークショップ形式・ビジネスゲームのファシリテーションを得意分野としている。 2017年から現職。働き方改革の基本コンセプトとして、ピーター・ドラッカーが提唱した「目標と自己統制によるマネジメント」を普及させるべく、「経営者に贈る5つの質問」を徹底的に考え抜くことを推奨している。
帯 日本総合研究所 名誉会長 野田 一夫 |
帯2 作家 岩崎 夏海 |
日経ビジネスアソシエ 2018年 3 月号 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
はじめに | p.12 | 2分 | |
第1部 知識労働者の生産性 | p.23 | 8分 | |
第2部 成果に貢献する | p.39 | 11分 | |
第3部 強みを生かす | p.61 | 7分 | |
第4部 ドラッカーの時間管理術 | p.75 | 31分 | |
第5部 残された時間を考える | p.139 | 5分 | |
おわりに | p.150 | 4分 |
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