元マッキンゼーのコンサルタントが、問題解決の手法とクライアントへのプレゼンテーションの技法をまとめた一冊。顧客の課題をどのように特定し、その解決策を提示するのかが紹介されています。
■キーパーソンを特定し、世界観を確認する
プレゼンテーションが「アイデアのプレゼント」であるならば、まずはクライアントが「何に困っているのか」「なぜそれをしなければいけないと、思っているのか」を明確に理解しなければならない。それにはクライアントの理念や使命などから発する、事業の動機や背景、戦略目標から確認する必要がある。
大きな組織では1つの決定事項に多くの利害関係者が存在し、関係者の課題意識が多様であることが想定される。それらの優先順位を分析するためにはDMU(意思決定単位)分析を使って「キーパーソン」を特定する。そしてキーパーソンのニーズや動機を探る。
キーパーソンの「視座(どの位置から事業を見ているか)」「視点(経営上の重要な着眼点を何に見ているか)」「視野(責任範囲)」を確認し、トップ層特有の「遠景の世界観」を確認する。提案に対する期待値はこの世界観の変化に応じて高くなる。
良いコンサルタントは、クライアントからプロジェクト開始前に提示された依頼企業の問題意識そのものを、本当に顧客価値のある解を見つけ出すために「それは本当の課題だろうか?」と疑い、自ら問いを立てようとする。
著者 菅野 誠二
ボナ・ヴィータ代表取締役 BBT大学教授(マーケティング) ネスレ日本で営業、マーケティングを経験後、マッキンゼー・アンド・カンパニーにて経営コンサルタントに。ブエナビスタ(ディズニーのビデオ部門)のマーケティングディレクターを経て、現職。
帯 ビジネス・ブレークスルー代表取締役 大前 研一 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
はじめに | p.1 | 6分 | |
序 章 Set up―プレゼンテーションの種類から「やること」「優先順位」を決める | p.13 | 11分 | |
第1章 Why?―プレゼンテーションのゴールを確認する | p.27 | 36分 | |
第2章 What?―コミュニケーション戦略のストーリーを考える | p.71 | 54分 | |
第3章 How?‐1―プレゼン資料作成の基本 | p.137 | 41分 | |
第4章 How?‐2―プレゼンの実演と準備のコツ | p.187 | 29分 | |
おわりに | p.222 | 3分 |
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