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2018/02/21更新

欲望する「ことば」 「社会記号」とマーケティング (集英社新書)

141分

1P

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生活者のインサイトを発見するために大切なこと

インスタ映え、加齢臭、女子力、草食系男子、おひとりさま、イクメン、美魔女など、様々な新語が生まれるのはなぜか。人が新しい言葉を受け入れ、社会的に認知される仕組みを解説しながら、新語を生み出すために大切なことを説いています。


■社会記号は大きな影響を及ぼす
社会記号とは、生まれた時には辞書に載っていないのに、社会的に広く知られるようになり、テレビや雑誌でも普通に使われ、見聞きするようになる言葉のこと。「流行語」の1種と考えてもいい。社会記号はある日突然生まれる新語だが、一旦定着すると「あいつって草食男子だよな」「最近、女子力が足りなくて」など、まるで昔から慣れ親しんでいた言葉のように使われ始める。

新しく生まれた言葉が人々の間に定着して、日常的に使われるようになる、つまり社会記号化すると、世の中に大きな影響を及ぼす。しかも、これは企業活動にとって重要である。新商品をプロモーションする時には、世の中の潮流に乗っかる形で、プレゼンテーションした方が、メディアに取り上げられやすくなり、人々の関心を呼ぶ可能性が高くなるからである。

超短要約

社会記号を理解し、またそれが生まれるプロセスについて知っていれば、人々の欲望の行き先、世の中が向かおうとしている「ちょっと先」が見えるようになる。


人間は不器用なので、なかなか自分の欲しいもの、やりたいことを言語化できない。具体的なものを目の前に出されて初めて、「これが欲しかった」と言う。これが欲望の実態である。

著者 嶋 浩一郎

1968年生まれ。博報堂ケトル共同CEO 1993年博報堂入社。コーポレート・コミュニケーション局で企業のPR活動に携わる。2001年朝日新聞社に出向。スターバックスコーヒーなどで販売された若者向け新聞「SEVEN」編集ディレクター。2002年から2004年に博報堂刊『広告』編集長を務める。 2004年「本屋大賞」立ち上げに参画。現在NPO本屋大賞実行委員会理事。 2006年既存の手法にとらわれないコミュニケーションを実施する「博報堂ケトル」を設立。カルチャー誌『ケトル』の編集長、エリアニュースサイト「赤坂経済新聞」編集長などメディアコンテンツ制作にも積極的に関わる。 2012年東京下北沢に内沼晋太郎との共同事業として本屋B&Bを開業。

著者 松井 剛

1972年生まれ。一橋大学商学研究科 教授 専門はマーケティング、消費者行動論、文化社会学など。 2000年から一橋大学大学院商学研究科専任講師。同准教授、プリンストン大学社会学部客員研究員を経て、2013年一橋大学大学院商学研究科教授、消費者行動研究学会監事。

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土井 英司

章の構成 / 読書指針

章名 開始 目安 重要度
はじめに 社会記号が世の中を動かす p.5 5分
第1章 ハリトシス・加齢臭・癒し・女子―社会記号の持つ力 p.15 18分
第2章 いかに社会記号は発見されるか―ことばと欲望の考察 p.51 20分
第3章 ことばが私たちの現実をつくる―社会記号の機能と種類 p.91 18分
第4章 メディアが社会記号とブランドを結びつける―PRの現場から p.127 8分
第5章 なぜ人は社会記号を求めるのか―その社会的要請 p.143 16分
第6章 対談 誰が社会記号をつくるのか p.175 17分
おわりに 社会記号をクリティカルに捉える消費者になるには? p.209 5分

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