ANAで100万人を超えるお客様サービスに携わり、教育訓練インストラクターを務めてきた著者が、コミュニケーションで最も大切なことを紹介している一冊。傾聴力、質問力などのスキルの根幹にある、コミュニケーションの本質的な考え方を説いています。
■コミュニケーションはマインドありき
コミュニケーションとは「ココロ(感情)」を「カタチ」にすること。そのカタチとなるのが「表情」「身だしなみ」「立ち居振る舞い」「アイコンタクト」「声のトーン」といった非言語コミュニケーションと、「話の内容」「言葉遣い」といった言語コミュニケーションである。これらを武器として活用することができなければ、相手にはそのココロは伝わらない。
ココロをカタチにすることを念頭に置き、お互い尊重したコミュニケーションを取ることが、人間関係における最善の方法である。そのためには、自分の伝えたいことをそのまま言うのではなく、相手が受け取りやすいように考えて伝えることが求められる。
但し、普段相手を尊重できていないのに、いざという時にだけ、急にコミュニケーション力を発揮できることはあり得ない。コミュニケーションスキルは、心があってこそ発揮されるもの。どんなにスキルを磨いても、そこに心がないのであれば、相手には簡単に見破られてしまう。
相手の反応は自分のコミュニケーションの成果である。
相手に自分の言葉が伝わらない、わかってくれないと感じた時は、相手を責めるのではなく「もしかしたらコミュニケーションのとり方が自分とは異なるのかもしれない」と一瞬立ち止まり、自分に矢印を向けること。
相手に合わせて、自分のコミュニケーションや伝え方を少し変えてみる、そのことを意識するだけで、伝えたいことは相手に格段に伝わるようになる。
この「相手の反応は自分のコミュニケーションの成果である」という、相手目線のマインドがなければ、どんなに話し方や言葉づかいを磨いても、本当の意味で好かれることも信頼されることもない。
著者 桑野 麻衣
1984年生まれ。コミュニケーション講師 大学卒業後、全日本空輸(ANA)に入社。7年間で100万人を超えるお客様サービスに携わる。最重要顧客DIAMOND会員専用カウンターのサービス責任者、教育訓練インストラクターを務める。また、ANA在籍中にオリエンタルランドに出向し、ディズニーのサービスや教育を学ぶ。 2013年にジャパネットたかたに転職。SNS広報担当、研修担当に従事。 その後、再春館製薬所グループ企業にて接遇マナー講師として入社し、教育研修を年間200本企画し、登壇後に研修講師として独立。 接遇マナーやコミュニケーション、人材育成等の企業研修や各種セミナー、大学生や経営者、医療法人向けの講演など幅広く活動。 「心に火がつく研修」と評され、年間200本の企業研修・セミナー・講演を行う。
マインドマップ的読書感想文 smooth |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
はじめに | p.2 | 3分 | |
プロローグ 思いや考えを上手に伝えるために | p.13 | 9分 | |
第1章 「聴き上手」な人の言葉づかい | p.31 | 26分 | |
第2章 「話し上手」な人の言葉づかい | p.82 | 38分 | |
第3章 「話し上手」な人の表情と発声 | p.157 | 14分 | |
第4章 信頼される「正しい言葉づかい」 | p.185 | 24分 | |
エピローグ | p.231 | 2分 | |
おわりに | p.235 | 2分 |
話し方で「成功する人」と「失敗する人」の習慣 (アスカビジネス) [Amazonへ] |