対立する相手と行き詰まった場合、どうすれば抜け出すことができるのか。
相手を変えようとするのではなく、自分が変わることで、行き詰まりを抜け出すための対話の技術を紹介している一冊。
■会話こそが第一歩
会話には筋書きなどなく、議論を前へ進めることのできる特定の会話術などない。「行き詰まった会話」から抜け出すのに必要なのは、「言うべき正しいこと」を見つけることではなく、より根本的な変革、つまり自分のあり方を変革することだ。対立や行き詰まりは、特定の視点や考え方やあり方に固執する限り続いていく。人が行き詰まりを突破するのは、自分を解放し、自身の考えや行動パターンを拡張する時だ。自分が本当に望む未来を把握し、その未来に見合った姿勢やあり方をつくる。そこから、言葉や会話が自然と流れてくる。そのプロセスを通して、私たちは未開の領域を上手く進んでいくことができる。相手の抵抗に心から向き合える。
対立とは両者の考えがどれほど左右に開いているかが問題なのではない。対立とは、異なる価値観を包み込む健全なコミュニケーションや会話が機能不全に陥る時に起こる。どんなケースでも、行き詰まりを抜け出す第一歩は会話にある。会話の力を利用することで、行き詰まりを突破し、対立を目標達成につなげる原動力へと変えることができる。
どんなケースでも、行き詰まりを抜け出す第一歩は会話にある。そして、行き詰まりを抜け出すには、自身の非一貫性や矛盾を正直に認め、さらけ出すことだ。
著者 ジェイソン・ジェイ
MITスローン経営大学院 上級講師 MITスローン経営大学院のサステナビリティ・イニシアティブのディレクター。 毎年何百人ものリーダーに向けて、サステナブルなビジネスのための戦略とイノベーションに関する講座をしてきた。
著者 ガブリエル・グラントHuman Partners CEO Human Partners社CEOとして様々な企業の組織開発に携わってきた。バイロン教育基金共同創設者でもある。これまで150を超える主要企業の1000人を超えるリーダーや世界的な変革者に研修を提供してきた。
帯 ペンシルバニア大学ウォートン校 教授 アダム・グラント |
帯2 マサチューセッツ工科大学上級講師 ピーター・センゲ |
帯3 マサチューセッツ工科大学上級講師 オットー・シャーマー |
日経トップリーダー |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
イントロダクション――本書の使い方 | p.25 | 7分 | |
第1章 会話の機能不全――いかにして行き詰まるか | p.35 | 19分 | |
第2章 行き詰まりを抜け出すカギ――オーセンティシティ(あるいはその欠如) | p.63 | 11分 | |
第3章 会話から透けて見える思考――自分の見え方を知る | p.79 | 19分 | |
第4章 行き詰まった会話から得ているもの――エサを特定する | p.107 | 19分 | |
第5章 事実による説得を超えて――真の望みを恐れずに伝える | p.135 | 26分 | |
第6章 会話に命を取り戻す――話し始める | p.173 | 17分 | |
第7章 違いこそが変革を生む――緊張関係を受け入れる | p.197 | 21分 | |
第8章 対立を超えた会話――輪を広げる | p.227 | 30分 |
生き残るためのあやまり方―ビジネスや人生の失敗を成功に導く、最良の5ステップ [Amazonへ] |