アマゾン ジャパンの立ち上げに携わった元幹部社員が、アマゾン社内のルールを紹介している一冊。なぜ、アマゾンは飛躍的に成長できたのか、その考え方がまとめられています。
■Customers Rule!(お客様が決めるんだ!)
アマゾンをアマゾンたらしめている「ルール」は、この一行に集約されている。アマゾンでは、四半期に一度、社員表彰が行われる。その中で最も価値のある賞が「Door Desk Award」と呼ばれる賞。受賞者には、創業時の倹約の象徴である、ドアデスクのミニチュアが贈られる。そこには、アマゾン創業者ジェフ・ベゾスのサインと共に、「Customers Rule!」の一文が手書きされている。
アマゾンの考え方は、シンプルである。「Customers Rule!」という大原則に基づいて、「お客様のために何ができるか?」を考え、シンプルに事業を推進しているだけ。但し、時間軸、スピード感、スケール感が違う。普段、我々が想像する距離や空間よりも、はるかに広い範囲で物事をイメージしている。世界各国に拠点を持つ巨大な組織でありながら、世界中のアマゾニアん1人1人が「お客様のために何ができるか?」という視点で、シンプルに物事を考え、実行している。
アマゾンの強さを理解する上で非常に重要なものが「Our Leadership Principles(OLP)」というものである。これは「リーダーシップ理念」と呼ばれる。これらは14か条から構成されていて、アマゾンの日々の業務と切っても切り離せない。
①顧客へのこだわり
②オーナーシップ
③創造と単純化
④多くの場合正しい
⑤学び、そして興味を持つ
⑥ベストな人材を確保し育てる
⑦常に高い目標を掲げる
⑧広い視野で考える
⑨とにかく行動する
⑩質素倹約
⑪人々から信頼を得る
⑫より深く考える
⑬意見を持ち、議論を交わし、納得したら力を注ぐ
⑭結果を出す
著者 佐藤 将之
企業成長支援アドバイザー セガ・エンタープライゼスを経て、アマゾンジャパンの立ち上げメンバーとして2000年に入社。サプライチェーン、書籍仕入れ部門を経て、2005年よりオペレーション部門にてディレクターとして国内最大級の物流ネットワークの発展に寄与。2016年、同社退社。 現在は鮨職人として日本の食文化に携わるとともに、15年超の成長企業での経験を生かし、経営コンサルタントとして企業の成長支援を中心に活動中。
エコノミスト 2012年 5/15号 [雑誌] |
ビジネスブックマラソン 土井 英司 |
日経トップリーダー |
PRESIDENT (プレジデント) 2018年8/13号(年収400万父さんの極上家計簿) |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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はじめに | p.2 | 4分 | |
序 章 アマゾンを理解するための基礎知識 | p.15 | 14分 | |
第1章 アマゾニアンを加速させる基本理念 | p.43 | 16分 | |
第2章 アマゾンの飛躍的な成長を支えるビジネスモデル | p.75 | 15分 | |
第3章 アマゾニアンの体内に流れるリーダーシップ | p.105 | 21分 | |
第4章 優秀なアマゾニアンを獲得する人事採用 | p.145 | 11分 | |
第5章 アマゾニアンをさらなる高みに引き上げる人事評価 | p.167 | 6分 | |
第6章 アマゾンの成長を「仕組み化」する目標管理 | p.179 | 12分 | |
第7章 世界を革新するアマゾニアンのアイデア | p.203 | 14分 | |
第8章 アマゾニアンが追い求めるスピード | p.231 | 10分 | |
第9章 シンプルに行動するアマゾニアンのコミュニケーション | p.251 | 11分 | |
終 章 劇的な成長を一員として体験できたアマゾンでの15年 | p.273 | 6分 |