偏差値35から東大に入った著者が、地頭を鍛えるために行った読書術を紹介している一冊。
読書のやり方を変えるだけで、考える力を身につけることができると、そのテクニックを紹介しています。
■本の読み方を変えれば、地頭を鍛えられる
東大はいくら頑張って「知識の量」を増やしても合格できない大学である。東大には知識問題がほとんどなく、最低限の知識を「うまく活用」できないと解けない問題がたくさん出題されている。つまり「自分で考える力」をとても重視している。
「考える力」を鍛えるためには「本と徹底的に議論する」こと。受動的に本を読むのではなく、能動的に、自分の頭で考えながら、「どうしてこういう風になるのだろうか?」「これは本当にそうなんだろうか?」と、本と会話するつもりで読む。すると「本を読み込む」ことができ、得た知識を使う力「地頭」も鍛えられる。
東大生はみんな、さっと本質を捉えたり、論理展開がクリアだったり、物事を多面的に捉えたり、知識を使いこなせたり、複雑なことを一言で説明したりすることができる。この力はこの読書術の成果だった。地頭のいい東大生は、「本の読み方」が人と違うだけなのである。
地頭と読み込む力は、次の5つの読み方で鍛えることができる。
①仮説作り:事前に装丁やタイトルから、内容に関する情報を引き出す
②取材読み:著者に質問しながら、読み込む
③整理読み:一言で要約できるように、著者の言いたいことを見つける
④検証読み:複数の本を並行して読み、多面的に本の内容を理解する
⑤議論読み:自分なりの結論を出し、アウトプットする
著者 西岡 壱誠
東京大学3年生 歴代東大合格者ゼロの無名校のビリ(元偏差値35)だったが、東大受験を決意。あえなく2浪が決まった崖っぷちの状況で「『読む力』と『地頭力』を身につける読み方」を実践した結果、みるみる成績が向上し、東大模試全国第4位を獲得。東大にも無事に合格した。 現在は家庭教師として教え子に 「『読む力』と『地頭力』を身につける読み方」 をレクチャーする傍ら、 1973年創刊の学内書評誌「ひろば」の編集長も務める。 また、人気漫画『ドラゴン桜2』に情報提供を行なう「ドラゴン桜2 東大生チーム『東龍門』」のプロジェクトリーダーを務め、受験や学習全般に関してさまざまな調査・情報提供を行っている。
ビジネスブックマラソン 土井 英司 |
日経トレンディ 2019年 1 月号 |
THE21 2018年 10 月号 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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はじめに 偏差値35だった僕を変えてくれた「東大読書」 | p.1 | 6分 | |
STEP1 仮説作りで「読み込む力」が劇的に上がる!――東大生は「読み始める前」に考える | p.20 | 22分 | |
STEP2 取材読みで「論理の流れ」がクリアに見える――東大生は「読者」ではなく「記者」になる | p.61 | 22分 | |
STEP3 整理読みで、難しいことも「一言で説明できる」ようになる――東大生は立ち止まりながら読む | p.102 | 22分 | |
STEP4 検証読みで「多面的なものの見方」を身につける――東大生はカバンに「2冊の本」を入れている | p.142 | 27分 | |
STEP5 議論読みで本の内容を「ずっと記憶」しておける――東大生はアウトプットを重視する | p.192 | 21分 | |
METHOD0 「得るものが多い本」をどう選ぶか | p.232 | 2分 | |
METHOD1 売れている本「ベストセラー」を選ぼう! | p.235 | 4分 | |
METHOD2 信頼できる人のレコメンド | p.243 | 3分 | |
METHOD3 時代を超えて読み継がれている古典 | p.249 | 3分 | |
METHOD4 「今年のマイテーマ」を決める | p.255 | 3分 | |
METHOD5 「読まず嫌い」を避ける | p.261 | 4分 |