高校中退後、日雇い派遣、路上スカウト、夜の仕事などを転々としていた生活を一変させ、中学生以下のレベルの英語力からアメリカ留学、オックスフォード大学院に入学した著者の勉強法。
■英語の勉強法
①「思い出す」英会話
一般的に会話するというプロセスが、「聞く」→「考える」→「話す」だとする。しかしこれが英語になると、「聞く」→「日本語に変換する」→「考える」→「英語に変換する」→「話す」といった長いプロセスとなってしまう。
「聞く」と「話す」というのはある程度センスや小さい頃からの慣れが影響する。そこで、とにかく文章を暗記して、「日本語に変換する」→「考える」→「英語に変換する」というプロセスを「暗記したことを思い出す」という作業に置き換えて英語での会話をする。英語に慣れないうちは、会話などしなくていい。あらかじめ覚えていた自身と相手の会話を「リプレイ」すればいい。突拍子もないことを突然言う人はなかなかいないので、相手の言うことは大体予想できる。そして、何より、会話の内容よりも身振り手振りや表情などのノンバーバルのコミュニケーションを大事にした方が良い。
このようにして英語での会話に慣れていき、覚えたことを思い出してそのまま話す「機械的な会話」を通して自身の記憶に英単語や言い回しのネタを蓄積しながら、徐々に自身で考えて話す「自然な会話」に切り替えていく。
インプットにおける学習効果を最大化する式は次のように表される。
「学習効果の最大化=学習時間の最大化×情報量の最適化×定着率の最大化」
学習ができる人、頭がよいといわれる人は、多くの場合、時間を効率的に使って学習をしている人たちである。
著者 西垣 和紀
1987年生まれ。高校中退後、仕事を転々としながら荒んだ生活を送るが、とあるきっかけで人生を変える。経営コンサルタントになることを志しアメリカに渡り、カリフォルニア大学サンディエゴ校に入学。 卒業後、グローバル・コンサルティングファームで念願の経営コンサルタントとして働く。その後、オックスフォード大学大学院MBA課程に入学。 現在はMBA課程に在籍するかたわら、ロンドンのテック系企業で戦略担当シニアバイスプレジデントとしても活動している。
帯 ビジネス・ブレークスルー大学学長 大前 研一 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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はじめに | p.2 | 2分 | |
1章 高校中退のチンピラがオックスフォード大学に入るまで | p.13 | 33分 | |
2章 学ぶということはどういうことか | p.73 | 24分 | |
3章 効率的に学ぶための独学勉強法 | p.117 | 47分 | |
4章 戦略的思考によるアウトプットの技術 | p.203 | 13分 | |
おわりに | p.226 | 2分 |
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