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2018/08/16更新

ブランディングの科学 誰も知らないマーケティングの法則11

338分

1P

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これまでのマーケティングの常識を疑え

従来のマーケティング理論や常識を覆し、新しい視点からマーケティングやブランドの育成方法を提案している一冊。


■広くライトユーザーに認知させよ
①マーケットシェアは認知度が上がることで、つまり、いかなるタイプの購買客であれ、その数が増えることで成長する。その多くがブランドをたまにしか買わないライトユーザーである。

②ブランドは、多少の差別化のポイントはあっても、その多くがまるで類似製品のように競合し合っている。しかし認知度には差が生じている。

③ブランドが競合しあい成長すると、市場を基盤とする大きな2つの資産が根付くことになる。フィジカル・アベイラビリティ(購買機会の高まり)とメンタル・アベイラビリティ(ブランド想起の高まり)だ。多くの場合、消費者が購買しやすいブランドほどマーケットシェアは大きくなる。そして革新と差別化がうまく機能すると市場に資産が形成される。それは先行製品を競合製品が模倣した後も永続する。

従って、マーケターは自分の担当する製品が目立つようにブランディングを改善し、ライトバイヤー広く効率よく継続的にリーチする必要がある。

超短要約

■11のマーケティングの法則
①ダブルジョパディの法則
マーケットシェアが低いブランドは購買客数も非常に少ない。またこれらの購買客は行動的ロイヤルティも態度的ロイヤルティもやや低い。

②リテンションダブルジョパディの法則
顧客を失わないブランドはない。その損失はマーケットシェアと比例する。大きいブランドほど多くの顧客を失うが、その損失は顧客基盤全体と比較すると小さい。

③パレートの法則(60/20)
ブランドの売上の半分強がそのブランドの上位20%の顧客によってもたらされ、残りの売上が下位80%の顧客によってもたらされる。

④購買行動適正化の法則
ある一定期間中にヘビーバイヤーだった消費者の購買量は、その後減少する。またライトバイヤーの購買量は増え、ノンバイヤーがバイヤーになることもある。この平均への回帰現象は、購買客の行動が実際に変化しなくても生じる。

⑤自然独占の法則
マーケットシェアが大きいブランドほど、そのカテゴリー内の多くのライトバイヤーを引きつける。

⑥顧客基盤が類似する
競合ブランドの顧客基盤と自社ブランドの顧客基盤は非常に類似している。

⑦ブランドに対する態度と思いが行動的ロイヤルティに反映される
消費者は、自分が使用しているブランドほど知識が豊富で多くを語るが、使用しないブランドについては考えることも語ることも非常に少ない。従って、調査において、大きいブランドはロイヤルティの高いユーザーを多く含むので常にスコアが高い。

⑧ブランド使用体験が消費者の態度に影響を与える
ブランドは異なっても、それぞれの購買客がブランドに対して示す態度と認識は非常に類似している。

⑨プロトタイプの法則
製品カテゴリーを的確に説明するイメージ属性は、そうでない属性と比較して、評価が高い。

⑩購買重複の法則
ブランドの顧客基盤は、マーケットシェアに応じて競合ブランドの顧客基盤と重複する。

⑪NBDディリクレ
カテゴリー内の購買客の購買頻度や購入ブランドについて、その傾向にどのような差異が生じているかを明らかにする数理モデル。

著者 バイロン・シャープ

南オーストラリア大学 教授 南オーストラリア大学 アレンバーグ・バス研究所 マーケティングサイエンスディレクター アレンバーグ・バス研究所は、コカ・コーラ、クラフト、ケロッグ、英国航空、プロクター・アンド・ギャンブル、ニールセン、TNS、ターナー・ブロードキャスティング、ネットワーク・テン、シンプロット・アンド・マーズなどの世界中の多くの研究機関に利用され、またその資金援助を受けている。 これまでに100を超える学術論文を発表し、ジャーナル5誌の編集委員も務めている。近年は広告の法則をテーマにしてジェリー・ウインド教授とウォートンビジネススクールで会議を共同開催し、またJournal of Advertising Research誌の2009年度特別号を編集している。

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土井 英司

章の構成 / 読書指針

章名 開始 目安 重要度
11のマーケティングの法則 p.8 3分
序 章 p.12 6分
第1章 エビデンスに基づいたマーケティング p.19 17分
第2章 ブランドはどのように成長するか p.39 14分
第3章 顧客基盤を拡大させる p.55 12分
第4章 ブランドにとって最も重要な顧客を探す p.69 19分
第5章 顧客のパーソナリティプロファイルを知る p.91 17分
第6章 真の競合ブランドを探す p.111 17分
第7章 消費者のコミットメントを知る p.131 24分
第8章 差別化か、それとも独自性か p.159 24分
第9章 広告の機能 p.187 21分
第10章 価格販促の役割 p.211 19分
第11章 ロイヤルティプログラムが失敗する理由 p.233 9分
第12章 メンタル・アベイラビリティとフィジカル・アベイラビリティ p.243 36分
第13章 究極の世界 p.285 3分

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