DVDのネットレンタルから、映画ストリーミング配信へと事業展開を行い、驚異的な成長を続けるNTEFLIXの人事戦略が紹介されている一冊。
いかに自由と責任の文化をつくり、生産性の高いチームをつくるかが書かれています。
■ネットフリックスの教訓
ネットフリックスで学んだ、今日のビジネスでの成功に関する根本的な教訓は「20世紀に開発された複雑で面倒な人材管理手法では、21世紀の企業が直面する課題に立ち向かえるはずがない」ということだ。
破壊的変化の荒波の中で最も成功できる組織とは、すべてのチームのすべてのメンバーが「この先何が起こるかはわからず、何もかもが変化している」と考え、それに心を躍らせるような組織だ。
そんな会社をつくるために、チームワークと斬新な問題解決を促す文化にこだわった。ネットフリックスの文化は、複雑な人材管理方式を通して形成されたものではない。人材管理の手法や方針を次々と廃止していった。
文化を抜本的に変えようとする時、大切なことは、単に理念や業務方針を示すだけでは不十分だということだ。まず従業員に一貫してとって欲しい行動をはっきりと打ち出し、続いてそれを実行するための規律を定着させる必要がある。
文化変容を成功させる鍵は、この先どんな挑戦や変化が待ち受けているのかを正直に伝えることだ。
自由と責任の文化をつくることによって確実に得られるものを1つ挙げるなら、前に踏み出そうとする人たちに勇気をもらえることだ。自分には力があり、自分のキャリアを自分でコントロールしていると感じれば、自信が湧いてくる。
従業員が力を持っていることを忘れてはいけない。彼らの力を認め、時代遅れの方針、手続き、制度を廃止して、力を解放することだ。それさえ行えば、彼らはパワフルになる。
著者 パティ・マッコード
元NETFLIX最高人事責任者 NETFLIX CULTURE DECKの共同執筆者。サン・マイクロシステムズで人事のキャリアを始め、ポーランドなどを経て、NETFLIXには創業時から参加。人材集め、多様性、コミュニケーションなどを専門とする。 現在は企業文化やリーダーシップについて複数の企業や起業家へのコンサルテーションをしながら、世界中で講演活動を行っている。
帯3 NETFLIX CEO リード・ヘイスティングス |
帯 ヤフー 常務執行役員 本間 浩輔 |
帯2 ハフィントンポスト創設者 アリアナ・ハフィントン |
ビジネスブックマラソン 土井 英司 |
週刊東洋経済 2018年10/27号 [雑誌] ステラ・コンサルタント プロセスデザイナー代表 柴田 昌治 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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序 章 新しい働き方―自由と責任の文化を育む | p.8 | 9分 | |
第1章 成功に貢献することが最大のモチベーション―従業員を大人として扱う | p.24 | 11分 | |
第2章 従業員一人ひとりが事業を理解する―課題が何であるかをつねに伝える | p.45 | 12分 | |
第3章 人はうそやごまかしを嫌う―徹底的に正直になる | p.68 | 16分 | |
第4章 議論を活発にする―意見を育み、事実に基づいて議論を行う | p.97 | 15分 | |
第5章 未来の理想の会社を今からつくり始める―徹底して未来に目を向ける | p.125 | 13分 | |
第6章 どの仕事にも優秀な人材を配置する―すべての職務に適材を | p.149 | 18分 | |
第7章 会社にもたらす価値をもとに報酬を決める―報酬は主観的判断である | p.182 | 10分 | |
第8章 円満な解雇の方法―必要な人事変更は迅速に‐その会社で働いていたことを誇れるような組織にしよう | p.201 | 16分 | |
結 論 | p.230 | 3分 |
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